シャニマスと放クラと有栖川夏葉に、終わらない夢と青春を──C96新刊『敷居の部屋の旋回-swing-』[8/11(日)三日目 け-04a]寄稿しました

夏といえば……そう、コミケの季節よ!
そろそろ夏本番と言った暑さですが、みなさまいかがお過ごしでしょうか。ハバネロでございます。

……ということで、サークル敷居亭6年ぶりの新刊『敷居の部屋の旋回 -swing-』シャニマス記事を寄稿させていただいております。

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・スペース:2019年8月11日(C96 三日目) け-04a サークル敷居亭
・B6サイズ118ページ / 横書き文章同人誌
・頒布価格:500円(会場限定価格、通販は700円の予定)

ゲストにTwitter/ニコニコのデータクラスタの重鎮・ありらいおんさんをお迎えした対談記事に始まり、珍しくサークル主の敷居さんが自分で書いたオープンワールドゲーの話、ニコマスクラスタにもおなじみ内科部長赤ペンPによる寄稿等々、豪華執筆陣が揃っております。目印はくらふとさんによるキュートな春香さんの表紙です!
そんな豪華メンバーが集結した同人誌のなぜか大トリになぜか、私ハバネロPが鎮座しております!
……どうして(電話猫)

そもそも今回の同人誌、サークル敷居亭のスポンサーでありダーク♂天気の子こと激寒ダジャレおじさんでもあるたいとくさんが「久しぶりに本出してえ」と言い始めたことに端を発しています。いつもどおりそこに巻き込まれるレスター伯パイセンを横目に、私は「なんか告知動画とかいるなら作りますケド~」という適当なノリで作業を見守っていました。

そんなある日のこと。discordの会議室でこんなやりとりが。

敷居さん「表紙春香さんなのにアイマスの記事ないの?」
たいとくさん「そういえば無いな」
ぼく「シャニマスの話なら書けますが……現在進行系で殺されまくってるので……」
パイセン「じゃあ頼む。好き勝手に書いていいぞ。締切は一週間後ね!」
……よし、楽しく話せたな!(白目)(突然増えるタスク)(やれんのか私)

そんな感じで緊急参戦と相成った今回の記事ですが、超!超!本気モードを発動した結果無事に締切をクリア。
タイトルは「放課後クライマックスガールズに終わらざる青春を託して」
簡単に言うと、シャニマスはいいぞ!放課後クライマックスガールズはいいぞ!有栖川夏葉はいいぞ!」ということを延々語り尽くした記事というかエッセイというか、そんな感じの文章です。私が日々、エモを散らかしながら「夏葉しゅき……放クラしゅき……」ってツイッターで垂れ流していることを、なんとか文章として成形したものだと思ってもらえれば良いと思います。
この告知や私のツイッターをご覧の方はお分かりのように、ネットスラングや小ネタをそこここにまぶしているので、そのへんの注釈(という名の性癖吐露と感情ブッパ)も充実した一本になりました。「私のオタクとしての性癖とエモのツボはだいたいこんなんだよ!」というのがたいへんわかりやすい。
出来れば今、シャニマスを楽しみまくっている人たち、特に放クラ担当Pの方々に読んでいただけたらな、なんて思っています。
サークル自体は評論島ですが、日程としてはアイマスと同日なので、アイマス関係の本買い終わったら息抜きがてら足を伸ばしていただけたらうれしいです!!!


その他、今回の本の告知はこちらに。
敷居亭、復活! C96新刊『敷居の部屋の旋回-swing-』 - 敷居の部屋
サークル主・敷居さんの告知。対談記事の冒頭が試し読み出来ます。
【8/11(日)3日目 け-04a】「敷居の部屋の旋回 〜 swing 〜」に寄稿したり編集のお手伝いをしたり - 最終防衛ライン3
今回の本最大の功労者lastlineさんの告知。各記事の概略をざっと書いてくれてます。
おっさんたちのエモい生き様に花束を ーサークル敷居亭新刊『敷居の部屋の旋回〜Swing〜』(コミケ3日目 け-04a)ー - レスター伯の限界
編集担当レスター伯パイセンの告知。今回の本のコンセプトについてアツく語ってくれました


……さて、ここからはちょっとだけ個人的なお話を。
サークル敷居亭で最後に同人誌を出した2013年は、私にとってアイマス/ニコマスに対する興味が極限まで減少しており、Pとしての日々が終わるか否か……いつなんどきフェードアウトするかわからないから、せめて終活としてこの本と、そして『ニコマスとP』にその記録を残しておこう……というそんな時期でした。
実際はそこでアイマスとの関わりは途絶えることなく、アイマス劇場版を経てミリオンライブに出会い、Pとしての第二の春を謳歌することになりました。
新しい仲間が増えて、大きな合作やイベントにも何度も関わらせていただいて、動画投稿者として永遠の目標だった「個人作で五桁再生四桁マイリス」を達成し……。
反面、リアルではここに全部書けないくらい、色々なことがありました。正直もう死んだほうが楽だと思ったこともありました。そんな日々の中でゾンビみたいになりながら、それでもアイマスに触れているときは救われたし、楽しかったのです。
昨年のちょうど今頃、メンタルをぶっ壊して会社を休職からの退職コンボを決め「これからどうすんねん……」という不安を横に置きながら、羽ばたき始めてまだそんなに間もないシャニマスと、放課後クライマックスガールズと、有栖川夏葉に向かい合う日々の中で、私の心を占めていたのは不思議な感慨でした。
アイドルと一対一で向き合いプロデュースしながらトップを目指すという懐かしいゲーム性、個性豊かなキャラクターが繰り広げる賑やかな日常とそこから生まれる関係性とエモ、そしてプロデューサーとアイドルとして互いの夢を託し合えるパートナー。
「……ああ、なんだ。私が探してきたもの、大好きだったものは全部ここにあるじゃないか」
そうはっきりと思うようになったのはいつのタイミングだったかはもう定かではないのですが、私はシャニマスと放クラと夏葉に救われて今ここに立てているんだなあ、ということは自信を持って言えるような気がします。
けっきょくのところ、私はこの10年余り、アイマスに救われながらなんとかこうやって生きてきました。

話が二転三転して申し訳ないのですが、ちょうどこの本の出来上がるタイミングで新海誠監督の『天気の子』を鑑賞しました。「これはなんて私向きの作品なんだろう!新海誠やるじゃん!!『君の名は。』の五百倍(当社比)面白い!!!」(何様やねん)と思いつつ劇場を後にしながら、なんとなく帆高くんの言葉とに、今の自分を重ねてしまいました。
世間一般から見て「狂ったこと」だとしても、自分の好きなモノのために殉じることが出来るなら、それは存分に「素晴らしいこと」なのだと。
不安や後悔はずっとついて回るとしても、己の選択を最終的に肯定できるなら「大丈夫」なのだと。

……なんだかよくわからなくなってきましたが、きっとこれからも私は「大丈夫、楽しいよ!」って言いながらアイマスとの日々を過ごしていくのだろうと思います。
今回の原稿、タイトルに「終わらざる青春」と入れたのは、そういう意味を込めたつもりです。
アイドルマスターはこの度めでたく14周年を迎えました。
気づけば私がアイドルマスターに出会って12年、ちょうど干支が一周するだけの時間が経ちました。
でもまだ、終わる気も辞める気も離れる気も、お互い無いでしょう?だったらまだまだ、遊ぼうぜ!
そんな私の「感情」に共感してもらえる方は、ぜひ今回の本を手にとっていただければ、と思います。
そして、それをきっかけにまた、皆さんの中にある「感情」をなんらかの形でアウトプットしてもらえたら、これに勝る幸せはありません。

それでは、今回の本の原稿で、最後に引用しようかどうしようか迷って結局しなかった、こちらもめでたく今年で15周年を迎えたあるバンドの曲の一節をご紹介して終わりたいと思います。

『それでもまだちっぽけな夢を見てる
目立たない路地裏で超新星アクシデントみたいなこと
何気ない歌で何気ない記念日をお祝いしたら
ああ 気ままに行こうじゃない
きっと何も変わらないけど 多分continued』
――プログラムcontinued / UNISON SQUARE GARDEN

迷走極まって比翼連理と成す――KAKU-tail THE@TER for 765MILLIONSTARS!!参加秘話

この記事が上がる頃には、ファミエリPによる「KAKU-tail THE@TER for 765MILLIONSTARS!!」が感動のフィナーレを迎えている頃かと思います。

私も本企画に、初日のD枠で参加をさせて頂きました。
なに、まだ見てない?さっさと見てくるんだ。他にもすごい動画がいっぱいだぞ。

今回の動画についての話は、Twitterや直前生放送などで多少はお話しましたが、やはり記録に残しておいたほうがよいだろうということで、ここで洗いざらい書かせていただきたいと思います。それではお付き合いの程を。

■企画参加から内容決定に至るまで

直前生放送でも喋ったとおり、私はファミエリPによる告知動画が上がった一分後くらいには参加申し込みをしていました。「レギュレーション読んでないんじゃないか」という疑惑が運営陣に持ち上がっていたそうですが、そのとおりです!!w
カクテルのレギュレーションならよく知っているし、出遅れて申込を忘れてたというのが一番困るので、即断即決でした。

そして無事に抽選をくぐり抜けて私に与えられたアイドルはジュリア、テーマは「中」。
これを見てまず思いついたのが、「中……山中さわお……ピロウズの曲なら作り放題やんけ!!」という安直なもの。


今回のカクテルにも参加されたシンゴさんの企画で以前こういうのを作ったこともあるくらいthe pilllowsを愛好する私、もうこれで勝負は終わったと思っていました。
(余談ですが来る6thライブツアー合わせのミリオンセトリ企画も企画されていますので興味ある方は是非)
で、このセトリにあるように『Ride on shooting star』で製作を始めたところある問題にぶち当たります。
曲が切れない。
ワンコーラスで切るともったいないし、フルは短いといえども二分を超えてしまいます。
「二分以内の動画」というカクテルのレギュレーション。これに引っかかってしまったわけです。
まさかレギュレーション読まずに応募した天罰がこんなところで落ちてくるとは想像してねえよ!!
みんなもレギュレーションはちゃんと読もうな。

さて、最初の案が砕け散ったことによりここから迷走が始まります。
製作途中のメモを確認したところ、30曲近い候補が出ては消えを繰り返していました。そんな中締切まで一ヶ月切った12月の頭に、消去法的に曲を決めて製作を始めたのですが、どうも上手く進まないのです。
テーマ的には「ロックシンガーという夢を置いて、アイドルという生き方を選んだジュリアが、アイドルである自分を好きになっていく」というものになる予定だったのですが、それ実は前のジュリア誕生日動画で既にやってしまったテーマ、だったんですよね。

今だから言えるけどアーティストも同じ、sumikaの『グライダースライダー』を使っていました。
ご存知のかたもいるかも知れませんが私は結構飽き性なところがあります。同じようなテーマを同じような曲で三ヶ月のうちに二回もやれるかというと、答えはNO!!
無意識のうちに拒否反応が出始め、動画は進まず、当時は無職で時間もたっぷりあったのにソシャゲばっかりやっておりました。
(※そして今だから言えることですが、同じジュリア担当だったスパスさんもアイドルとロックシンガーの二面性をテーマに作っていたことが判明し、結果的にあのまま進めてなくて良かった……というオチになりました。)

そうこうしているうちに12月は過ぎていき、とうとうクリスマス。
私は一縷の希望を抱きながら、アニメイトであるCDを手に取ります。
それがTHE@TER GENERATION12――D/Zealの楽曲が収録された一枚でした。
既にイベントは終わっており、表題曲である『ハーモニクス』の素晴らしさは既に知っていましたが、私を打ちのめしたのはドラマパートだったのです。『天国の鳥』というタイトルにどこか不穏なものを感じていたのですが、まさかあんな内容をぶつけてこられるとは想定外でした。
ちなみに書きながらツイッターのログを辿っていたら、どうやら購入後数日CDを放置して年末も押し迫った29日に一撃を食らってたみたいです……w そのタイミングで聴いてなかったらどうするつもりだったんだ私。


……そしてこんなことを言いながら、「じゃあもう天国の鳥を進捗にしてしまえばええやん!!」ということで作り始めていたのでした、というオチ。ドラマパート聞いて曲もすぐに坂本真綾さんの『Buddy』に決まり、必要な素材もすべて手元にそろっていることが判明したので、そこからの動きは早かったです。それでもさすがに締め切りには遅刻してしまいましたが、そこについては改めて運営スタッフの方にお詫び申し上げます。本当にすいませんでした……!!

■動画の中身について

そんなわけで『天国の鳥』を題材にした動画を提出することになったのですが、続いて考えねばならないのはテーマ消化について。
まずは鉄板、歌詞による消化。ちょうどAメロに「あれは君の背中」というフレーズがあるのでこれでなんとかなる。
ただそれだけでは弱いかな、とも思ったので、配置でも「中」を意識させていくことに。
ちょうど千早を真ん中に置いてジュリアと静香が並ぶ構図や、あるいはイラスト二枚の間に立ち絵を置く構図、あとはサビでも画面の真ん中にラインを引いてMVとイラストを見せる構図……などなど、徹底的にシンメトリとその中心を意識させる画面構成を心がけました。
ここでは、『Buddy』という曲のテーマとドラマパートのテーマ的に、ジュリアと静香の「二人」がメインになるのでシンメトリの画面構成を作りやすかったため、たいへん助かりました。
最後のダメ押しとして、「ジュリアと静香の歌の中に、それぞれにとって相棒であり姉である千早が居る」ということを強調させるカットを挿入。
これだけやれば誰も文句は言うまい!!w

その他、製作スタイルについてはだいたいいつもどおりであります。
静止画をメインにしつつ、セリフや歌詞をテキストで表示して見せる……ということで、直前生でお話した「方法はいつもどおり」というのはこういうことだったわけです。「おそらく視聴者側でも私に求めているものってそういうのでしょう?」という計算もあり。
あとさすがに静止画だけでは素材を賄いきれないので、『ハーモニクス』のMVを使ってサビをまとめ上げました。
ダンスのモーションを細かく切ってフレーム単位で速度調整するといういわゆる長回しスタイルでダンスを組んでいます。私の性格的に、たくさんのダンスを持ってきてうまく繋ぎ合わせるということには向かないので、シンクロ組む場合はこれが一番楽だ、という確信を得たのは、今後の製作についても大きな収穫になったかと思います。たまたま『Buddy』と『ハーモニクス』のテイストが近かったことも幸いして、ここはそこまで苦労させられませんでした。
一番大変だったのはCDのドラマパートの音声を書き起こすことだったりしましたが、これもかつて「ニコマスとP」で鍛えた文字起こしのスキルが役に立ちました。全てが僕の力になる!(くず)

……ただやはり今回はいつもの私とは違う内容だったので、そのあたりはかなりドキドキでした。
普段の私の動画スタイルは、ゲームや漫画あるいはアニメの中で示されるファクト……いわゆる「アイマス世界としての史実」に忠実に作ることを是とする、いわばドキュメンタリーに近いものです(少なくとも自分ではそう思っています)。
今回はそうではなく、劇中劇を題材にとったため、いわば「アイマス世界におけるフィクション」がメインということになります。そうした内容を扱うのは初めてだったので、反応が怖かった……!!
普段気随気儘に疑似作ってる人間の言うことか、って感じなんですが、疑似はそういうの何も考えずに作れるから楽なんですよ!!
ガチで作った動画で普段と違うことやってスベることのほうが私は怖い!!!
……なので直前放送にお邪魔してファミエリさんの反応を見た時、実はめちゃくちゃ胸をなでおろしていたことをここで懺悔します。
じっさい本編が開幕し、蓋を開けてみればびっくりするくらいの絶賛の嵐で本当に嬉しかったです。
「ぴょんさんが見たらテンション上がりそう」ってコメントが一番来ましたね。絶対に届くことはないでしょうが、D/Zeal大好きな山崎はるかさんの心にぶっ刺すつもりで作りました。

書くべきことはこんなところでしょうか。
見てくれた皆様にお聞きしたいことがあるとすれば、あとひとつだけです。
「――揺さぶられた?」
「――はい」って答えてね!できるだけころあずっぽい感じで!!

■単品について

一応単品は上げる予定で動いています。真綾さんの曲なので削除が怖いですが、まあ冒頭に音声はさんだから大丈夫やろ!!という気持ちで。……あれは状況説明でもあり削除対策でもあったわけですw
単品公開の解禁はエンディングが上がった後なのですが、再来週に控えているミリオンライブ6周年投稿祭に合わせて公開する予定です。投稿祭用に作ってる動画が間に合わなかった時の保険ではない。断じて。
cyange.hatenablog.com
投稿祭については上のリンクを参照していただければだいたいのことは分かると思います。
もちろん他のカクテル参加者の方も単品公開をこちらに合わせていただいて構いませんし、他に動画を上げるという方も大歓迎です!(宣伝)

ちょっとだけ真面目な話をすると、MS合作→赤ペンPのUnite & Ignite→カクテルと続いて、ニコマスのミリオンライブ界隈がすごく盛り上がってきている気がしませんか?
乗るしかないよねこのビッグウェーブに!そう思うだろう!アンタもッ!!
(突然のスクライド
……ということでこれからもニコマスとミリオンライブで楽しく遊んでいけたらいいな、と思う私なのでした。

長くなりましたが参加者の皆様ならびに企画運営スタッフの皆様、そして視聴者の皆様へ。
いつものアレで締めておきたいと思います。
ありがThank You!!

2018年下半期ニコマス20選

みなさまあけましておめでとうございます(1月下旬の挨拶ではない)
去年はあまりに色々なことがありましたが(無職になったりとか)、とりあえず次の仕事も決まったので2019年も頑張っていきたいです。とりあえずはCSMギャレンラウザーがいつ出ても良いようにお金をためておきたい(低い目標)。

さて、年が変わったということでやはりこれをやっておかなければいけません。
そう、ニコマス20選の時間だオラァ!!

・対象動画から20作品以内でセレクトしてブログやマイリスト等で公開
・作者1人つき1作品まで(1P1作。合作・別名義については別カウント)
・選考基準はフリー(お気に入り・埋もれ発掘・テーマに沿って等何でもオッケー)
※選んだ作品にP名あるいは制作者名を添えていただけると集計作業の際に非常に助かります。
ポータルページのコメント欄に記事URLを書き込んでエントリー完了です

レギュレーションはいつもどおりだァ!行くぞォ!(そのテンションはどうした)

01.【MS合作】ミリオンライブ!5th st@ge Brand New St@rs!~Fairy Theater~ / 合作


本当にもういろいろあったんですけど、本当にもう素晴らしい合作になったと思います。
どのパートも本当によく出来ているし、我々は本当によくやりきったと思います。
ミリオンが好きなら見てくれ。マジで。後悔はさせません。

02.【アイドルマスター】BRAND★NEW★PERFORM@NCE!!!【ミリオンライブ!】 / 妖狐P


戦場がグリーからミリシタへと移っても、やはり周年イベントにはこれがないと始まらない。

03.【手描きトレス】39劇場ラッシュ / もじさんP


可愛いイラストで小ネタ満載の楽しい動画。もじさんは本当に何でも出来るので凄いと思う。

04.いと死ーさー♥(しんげき3期ED×必殺シリーズ)/ ロイド・ホプキンスさん


タイトルで完全に負けた。

05.キンギョ / るぺあさん


白石紬の新しい可能性が開かれた瞬間。

06.【合作】ニコニコ動画流星群アイドルマスター】/ 合作


今季の頑張らせてもらいました枠その2。アイマスニコニコ動画の歴史と革新をすべて詰め込みました。

07.SHUNION!! / EastMtさん


修造とミリオンライブの親和性の高さよ。紗代子がいるのほんま好きです。

08.【誕生祭MAD】眩しいほど煌めいて【五十嵐響子】/ アキP☆


自分の担当を自分以上に信頼して任せられるP、というのは非常にありがたい存在だと思うのです。アキさんはそんなうちの一人です。

09.【MAD】光を【有栖川夏葉】 / 明P


明さんの動画の上手さ、というのは「間」のとり方とゲーム以外の素材の使い方にあると思うのですが、シャニマスで作るようになってそのへんがさらに研ぎ澄まされたと思います。

10.【MAD】さぁ瞳を開けて【関裕美】 / ナデクロP


ナデクロさん(いやもうすじゃさんと呼んだほうが良いのか?)の強さはアイドルと曲の感情の同期の上手さ。この曲と関裕美はそらベストマッチですわ。バンプ好きだしさ……

11.【静止画MAD】新しい未来へ【ゲッサンミリオン】 / 千里山女子さん


千里山さんは咲やよりもいのMADがすごく好きだったので、そんな人がニコマスに来てくれたことに感謝しかないです。しかもさすがの多作ぶり!本当に迷ったのですが素直にやられたって思ったこちらをチョイスさせていただきました。

12.Hotel むんっside / 象ちゃんですP


2018年のシャニマスMADを牽引したのはまちがいなくこの人だったと思います。タイトルもクオリティも素晴らしくて卑怯の一言。

13.映画『空猫珈琲店』予告PV(風) / nagi_tohana さん


nagiさんは投稿祭や合作でもよくご一緒させていただいていますが、動画の本物志向というか高級感が素晴らしくて、いつもうぐぐってなります。TBの予告PVシリーズも、どれも構成のそれらしさが強すぎる。

14.Kyoko / maxup さん


響子ちゃんの可愛さの前にはHYDEすら語彙力を失う。響子Pの想いを代弁してくれるこのシリーズホント大好き。

15.この本によれば…ハッピ〜エフェクト!がジオウのOP曲と入れ替わるらしい / きのたろう さん


本当にこれよく見つけ出してよく形にしたなと思います。偶然の発見が大きなインパクトを生むことがあるから人類はやめられない(やたらデカイ主語)

16.【MV風】アルストロメリア / せいや さん


シャニマスは今の所音MADが優勢ですが、静止画MADの傑作も少しずつ増えてきており、これもその一つ。ポップな曲に合わせた色彩とデザインのセンスが光ります。

17.【ミリマスMAD】エメラルドの丘【七尾百合子】 / ととろP


一番弟子に殺されるという経験をしてしまった……もう師匠ヅラするのが烏滸がましいくらいに素敵な動画を作るようになられて……私は……。お返しに2月の投稿祭は歌織さんで行くから覚悟しておくように(私信)

18.どういう明日を夢見てる―喜多見柚 / わかまぼこ さん


編集技術を動画にこめたいことを伝えるための手段として上手くコントロールし、そこにちゃんと視聴者との感情を同期させられる、そんなわかまぼこさんの作品には非常に惹かれます。どれも好きなんですが、選曲が個人的にヒットだったこちらを。

19.【ミリシタMAD】琥珀色の街【詩花】/ FlickShot さん


選曲の妙も相まって、頽廃的な街に咲く可憐な歌姫のように見える詩花がほんとうに美しい。

20.除夜m@s'18 釈迦m@s / メカP

超絶技巧とお約束とシャニマス悪魔合体、こんなの絶対勝てるわけがないんだよなぁ……!!



……というわけでハバネロPチョイスの2018下半期20選でした。去年は色々ありすぎてなかなか動画を作る余裕がなかった部分もありましたが、ことしはさっさと生活を安定させて動画を安定して生産できる体制を作りたいですね。目標は「疑似以外の二桁投稿」です!むんっ!

阪大まちかね祭 伊藤美来トークショーに行ってきました

みなさん、文化してる?
……などと、ゼントラーディーを前にした歌姫のような、文化の日っぽい挨拶で幕を開けました。

ということで、11月は学祭のシーズンでもあるわけで、大阪大学にて開催されていた伊藤美来さんのトークショーにお邪魔してきました。

恋はMovie(初回限定盤B)(DVD付)

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今回のメンバーは、チケット予約締切の前日まで存在を忘れかけていた私に神がかり的なリマインドをしてくれたしょうひらさんと、帰省のタイミングがバッチリイベントに噛み合ったため緊急参戦したグリグリPというメンツ。
だいぶ早めに会場入りしたため、三人でふつーに学祭を見て回ってエンジョイしてました。
レゴ部の展示がめちゃくちゃ精巧で凄かったり、クイズ研のアタック25で無双したり、「揚げバウム」というカロリーの塊を摂取するなどして前哨戦はすでに絶好調。


そんなこんなで開場時間となったわけですが、ここで一度目の神引きが発生。
会場はおそらく収容人数300名ほどの講義室で、私は整理番号80番台だったのでかなり早めの入場。
しかも「空いてるところに自由に着席してください」ということだったので、あらんかぎりに安全かつハイスピードな歩行で最前へ向かいます。当然ながら最前真ん中は既に人で埋まっていたのですが、両サイドはガラガラ。私は心の中のリトルホンダに従い、ミラン時代の本田の定位置である右サイド最前にポジションを取ります。
そしてあることに気づく。
「……待ってこれ、みっくが入退場のときめっちゃ近いのでは?」
そうです、私のポジションは明らかにみっくが登場しそうなドアの真ん前。
途端に始まる動悸。……だって考えてみてくださいよ、ブラジルの選手でもみっくと接近戦は緊張するでしょ。
そもそも生みっくをこんなに近くで見るのミリオン2nd以来ですよ……?
そして来たる開場時間――。

本当に目の前のドアからみっくが現れた!!!死ぬ!!!
みっく半端ないって!紺のワンピースにポニーテールめっちゃ似合うもん!
そんなんできひんやん普通、そんなん出来る?言っといてや、できるんやったら……!

三年半ぶりに10メートル以内の視界に入ったみっくはやはりめちゃくちゃかわいくて天使でした。
ど真ん中ではなかったのですが、その分天使の横顔が見放題でした。やばかった(語彙力)。

ただの観客として遠巻きに席から見守っていた私でさえこうなのですから、みっくのファンで今回学祭に呼ぶべく水面下で色々奮闘をしてきたであろう司会の人の緊張ぶりたるや想像に難くない。
司会の人(ハマタニさんと名乗っておられた)、存分に「推しを目の前にして語彙力を失うオタク」と化していたのですが、そんな彼を温かく見守りながら終始和やかに展開するイベントとなりました。

まずはみっくの簡単な紹介とインタビューから。
つっかえながらもきちんと調べたのであろう経歴の紹介を読み上げる司会のハマタニさん。
それをきちんと受け止め、質問に答えを返していくみっく。そしてそれを見守る会場。
既にこの時点でイベントの空気感、方向性がいい感じで固まっていきます。序盤から丁寧にビルドアップをして主導権を握っていくバルサのサッカーのようだ!
デビュー当時に学業との両立で苦労したお話など、なかなか聞けない内容も聞くことが出来ました。

続いてはみっくのバースデーイベントでも大好評だったらしい60秒チャレンジのジェスチャークイズ。
観客のジェスチャーを見て何を表現しているのかみっくが答えるというこのイベント、後に聴いたところによるとバースデーイベントでは昼夜の公演で一勝一敗の結果だったそうです。しかし、戦いを経て「パスする」という戦術を覚えたみっくと、観客にもパスをする権利が委ねられたことでポンポンと問題をクリアしていきます。まるでショートパスを小刻みにつないでゴールを目指すバルサのサッカーのようだ!(二度目)
「ツッコミ」「グリコのポーズ」という大阪らしいネタから、「仮面ライダー」という完全にみっく向けの問題、果ては「ワニ博士」という「どうすんだよこれ…」なものまで色々ありました。ちなみにワニ博士は写った瞬間に会場からパスのコールが出てたのが面白かったです。ホンマ何やってんあれ。
個人的には「カブトムシ」というお題で会場のみんなが手を頭の上に掲げたときにみっくが「頭の上にお花が咲いてる!」って言ってたのが可愛かったです。


そして、事前に公募したいろんなシチュエーションの台詞をみっくに言ってもらおうというコーナー。
1.同じ授業で隣の席になった伊藤さんに言ってほしい台詞
2.サークルの先輩(後輩)の伊藤さんに言ってほしい台詞
3.明日で世界が滅ぶとき、二人きりになった伊藤さんに言ってほしい台詞

という妄想力の試されるシチュエーションの数々。3が出たときに「世界観がすごい……」とこぼしていたみっくが可愛かったですね。
最初はくじ引き方式で出てきた台詞を読み上げていたのですが、3のシチュエーションの台詞が意外と少ないため、とうとうくじ引きの箱を開けて「3番の無いかな~」と探し始めるみっく。「これ1番だ」「2番だな~」と一つ一つチェックしながら探しているのが控えめに言ってたいへん可愛かったです。
個人的に各シチュエーションでヒットだったのは、
1.「消しゴムありがとう、埋め合わせっていったら何だけど、一緒に帰ろう?正門で待っててね」
2.「先輩、私アールグレイが飲みたいです。買ってきてください一分で」(※ドS女王様っぽく)
3.「明日世界が滅亡したらジオウが見れないじゃん!」

の三本でした。とくに2番のやつ、あまりにも趣味に合致しすぎていて応募してくれた人に感謝の祈りを捧げていたのですが、終演後同じ会場に居たフォロワーの人だったことが判明してちょっと笑いました。
あと3番、明日のジオウは大学駅伝でどっちみち放送されないんですがそれは……とツッコんだのは内緒。


お次は質問コーナー。こちらも事前に公募した質問の中から厳選した質問に答えていきます。
「おすすめの本は?」という質問には「絵本が好き。特にバムとケロがお気に入り。忙しい日々の中で、読んでるとほっこりする」との回答。僕もオススメです。

バムとケロのにちようび

バムとケロのにちようび

「大学生活でやっておいたほうがいいことは?」との問いには「私もわからないので教えてほしい!やりたいことをやるとかかな?」ということで司会のハマタニさんに話が向きます。「このトークショーがやりたいことだったので頑張りました」と語るハマタニさんに会場からも熱い拍手。

その他記憶にある質問と回答はこんな感じでした。
Q「作詞やレポートなど、書き物のモチベーションはどうやって保っている?」
A「締切が来るので、それに合わせて。作詞をやるときに向けて言葉を貯めていくことはあんまりやらない。一年前に書き留めた言葉を使うのも違うかな、って思うので、基本的に作詞はそのときに感じたものを言葉にする感じ」
作詞されてる曲の歌詞を見返すといろいろ面白い発見がありそうですね?

Q「大学生活で驚いたことは?」
A「講義とか全部自分で決めなきゃいけないし、ホームルームとかもない。属する場所や教室っていうものが決められてないから、自分で動かないと何もないんだなって思った」
それが実は一番楽しかったりするよね!大学の頃を思い出してちょっと懐かしくなりました。

Q「大学で勉強していることが声優のお仕事に役立ったことはありますか?またはその逆とかありますか?」
A「声優として舞台に立つことが多いので、発表とかするときに緊張しないで済む。でも大学で発表するよりもこういうトークショーのほうが楽。みんな優しいし。『自分の意見を発表しなさい』って言われて学生や先生の前で話すほうが緊張する」
大学の時のゼミ発表を思い出したりして胃が痛くなりましたね……。

Q「バンドリのこころが好きなんですが、彼女を演じているときに気をつけていることは?」
A「世間知らずなお嬢様なところもあるけれど、根底には優しさがあると思うので、そういう部分を出せるように頑張っています」
バンドリ、またちょっと始めてもいいかなって気になってきましたがいかんせん体力が足りない。

Q「仕事や大学の授業が急にお休みになったときは何をする?」
A「授業が休講になったときは次のお仕事の資料とか持ってたらその準備をしたりします。あと、2,3日急に仕事がオフになったら、温泉に行きたい」
真面目だなぁ、と感心する私。あと温泉はわかる。超わかる。

そんなこんなで質問コーナーも等身大のみっくらしい回答が聞けて大満足。
相槌を打ちながら時折みっくの答えにコメントを差し挟むハマタニさんがちょくちょく語彙力を失っていたのがたいへん微笑ましかったです。僕も同じ立場だったらそうなるわ。

ラストはチケットの整理番号を使っての抽選会だったのですが、僕もしょうひらさんもグリグリくんも景品を手にすることは叶わず。
……しかし、本当の幸運がこのあとに待ち構えていたことを、三人共想像だにしなかったのでした。
ここからはトークショー終演後のお話です。
面白そうだったけど時間の関係でイベント前に行けなかった射的コーナーでエアガンを打ちまくった後、美味しそうだったマシュマロパイをまだ食べてないなーと模擬店のテントが立ち並ぶ中を歩いていたときのこと。
突然グリグリくんが我々を呼び止めます。
何事かと思って振り返った先には、めっちゃ普通に模擬店で買い食いしてるみっくがいた!!!!!!
……このときばかりは大声を出さなかった私の自制心と、お祭りの喧騒がこの状況を覆い隠してくれたことに感謝せざるを得ませんでした。
真面目な話、ステージの最前なら接近遭遇は予想できます。それでも予測可能回避不可能なんですけど。
でも、まったく予想できない接近遭遇は心臓に悪いからやめて!!!
実際トークショーの中でも「あとで学祭見て回りたいです」と言ってたけど、スタッフさんといっしょにとはいえあんな普通に模擬店回ってるとは思わんやん普通……。
「お仕事を終えて学祭を楽しんでいるのだから邪魔してはいけない」とさっさと退散する我々。本来の目的だったマシュマロパイを買い求めてふと振り返ると。
なんかみっくがこっち来てるー!!!!
これはサビなんで繰り返すんですが、ステージの最前なら覚悟もできます。仮に不意の接近遭遇が発生したとしても、我々はもう良識のある大人だったのでそっとしておくこともできました。
でも、向こうからこっちに歩いてくるのは想定できひんやん普通……。
前を通り過ぎたみっくが、十数メートル先に立って模擬店で買い求めたであろう食べ物を食しているのを遠巻きに見つめる我々。
手にしたマシュマロパイは当然喉を通らない。
「やべえよ……」「マジかおい……マジか」と本当に語彙力を失った挙動不審のオタクそのものの会話しか交わせない始末。
やがてスタッフさんと共にタクシーに乗り会場をあとにするみっく。それを目撃した我々は、自然にタクシーに向かって一礼していました。この日最大の感謝の念を込めて。
その後、会場をあとにするみっくとスタッフさんを責任者として見送りに来ていたであろうイベントの司会者・ハマタニさんにも偶然感謝を伝えることが出来ました。
もしハマタニさんがみっくを学祭に呼ぼうと思い立っていなかったら、しょうひらさんがみっくのチケット応募した?って確認してくれなかったら、あるいはイベント終演後に射的行こうってグリグリくんが言わなかったら、こんなラッキーな接近遭遇はきっとありえなかったでしょう。
かくして、世界はありがとうで回ってるんやな……ということと、みっくが天使であること、しかしてやはり実存する人間であることをまったく思いがけない形で強く実感することになりました。
生きよう。必死に生きてそして死のう……。


その後も気合入った軽音部のコピーバンドの演奏を堪能したり(サカナクションやってたバンドが『シンシロ』『kikUUiki』『Documentaly』の収録曲で固めた超好みのセトリでした)、ISFに参加して飛行機で弾丸帰還した三才駅Pを交えて飯食いながら色んな話したり、たいへん満足のいく文化的休日でした。
やっぱりオタクとしては精神的に満たされることが定期的に必要なんだな……と強く感じました。
これでとりあえずむこう半年ぐらいは死なないで生きていけそうです。
頑張る。

サイレントブラック企業ほど怖いものはない

……などと銀魂のサブタイトルみたいな感じで始めてみました。
法的に無職になって一ヶ月半以上が経過し、FGOラジオを聴くために超A&Gにアクセスしたら職業欄があり、「無職」を選択してなんとも言えない気持ちになった今日このごろです。

障害者雇用の水増し発覚を受けて、2019年に中央省庁の雇用を4000人位増やす、というニュースにちょっとチャンス到来なのでは?とか考えているそんな状況。
ようやく転職支援サービスに登録して来週面談するよって話になり、少しずつですが現状が動き出しています。動き出してなかったのは精神が死んでおり、ゲームして本読んでアニメ見る以外のことがなーんもやる気せーへんかったからなんですけどね……w アズールレーン楽しい。

そんな中、世間を賑わしているのがまたしてもパワハラブラック企業の話題。
「生きてるだけで迷惑」女性自殺、社長をパワハラで提訴:朝日新聞デジタル
このニュースで問題になっているビ・ハイアの社長ブログもなかなかやべーとのお噂。
社長ブログ | ビ・ハイア株式会社 アニメゲームマンガ専門の求人サイト運営 営業サポートサービス

この社長といい、某ワタミの渡辺某といい、ブラック企業の社長って自己顕示欲の塊で、しかも己を正義だと信じてやまないのでこういうところで発信しがちなところ、あると思います。
ただ、社長が自己顕示したがるタイプだとネットにその痕跡が残るので、やばい企業を避けるときの指標として使えたりします。
しかし面倒なのはそういう情報がほとんどオープンになっていない会社の場合。
私が在籍していた元弊社もそういうところでした。
どういうふうにやばかったを後学のために記しておきたいと思って、今回は筆を執りました。キーボードなんだけどね。
あと身バレが怖いので社名や業種は開かせませんが、こういう会社あるんやな、ってことで。語り口はところどころ巫山戯ておりますが、内容は誓って実話です。

■ガバガバな求人と労務管理

さて、「この会社実はやばいんじゃないのか?」という最初の兆候を私が感じ取ったのはいつだったか?

実は、入社のときに既にちょっと「ん?」ってなった箇所がありました。
求人広告には「完全週休2日制」とあったのですが、まずそれが「嘘は言っていないが真実でもない」というアレ。
入社のときに交わした会話を記憶を頼りに再現するとこんな感じ。
人事「当社では便宜上、経営会議に参加する社員、いわば幹部候補を『正社員』、そうでない社員を『準社員』と呼んでいます。正社員は週休一日ですが、会社の経営に直接参加できます。準社員は週休二日ですが、経営会議に参加する権利はありません」
ワイ「準社員で良いです」

入社する段でいきなり地雷が設置されていて正直吹いた。マインスイーパーか。
「何が楽しくて会議に出る権利と休日を天秤にかけるのですか、アホなのですか?」と言いかけたんですが、そこは「まだ若輩ゆえ経営に関する視点は持ち合わせていませんので」とオブラートにめちゃくちゃ包んだ表現で固辞した記憶があります。
この時点で逃げておけばよかったと割と後悔してるんですが、当時はマジで無職が続くことに精神が耐えられなかったので安易な手段に逃げてしまったんですよね……。

そしてさらに明らかになるやべー事実たち。
まずガバガバの極みだったシフト管理。
このデジタル化が叫ばれて久しい2010年台後半に、シフト表はすべて手書き。
平常時、どれだけ残業しようが「給料はみなし残業代込みだから!」という理屈ですべて判を押したかのように就業時間は7.5時間で処理されていきます。やべえ。
まぁ百億歩譲ってそれは良い。
しかし、繁忙期は朝の9時から夜の11時まで働き詰めなんだけど、その分のお給料全然増えませんでしたけど!??
これは引いた。流石に引いた。
でもガチャを回す金が欲しかったので耐えた。……耐えなければよかった。

また、普段休日に充てられている日曜日出勤が月イチで発生するのですが、その分の休みはきっちり補填されたためしがありません。いちおう「半休」という名目で遅出にしてもらうことが可能なんですが、それがどれだけ遅くなるかというと2時間だけ。半休2回分でお休みを補填したという形になるのですが、一日分のお休みの補填が、四時間????????
こんな構文、14歳でB85のキャラを見たとき以外に使いとうなかった……

その他、一時間の休憩をまともに取らせてもらえた覚えがない、終業後に手が空いているものは集合せよ、と言われて本社まで行ったら、「準備が出来ていないので」と言われて延々待たされたり、休日だと思っていた日曜日に仕事ねじ込まれてライブ現地参戦できなかったり(ちなみにSideM3rdツアーの福岡公演でした、絶対に許さない)など、「お前ら他人の時間を預かってる意識あんのか???」と胸ぐら掴んで問い詰めたい案件が多々。

まじで僕の感覚からすると「ありえない」ことまみれなんですけど、向こうからすると「これが当然」なんですよね。引くわー佐倉さん引くわー……

■とうてい相容れない思想と組織の機能不全

そういう適当の極みと化している労務管理の概念のみならず、社内に蔓延している考え方も相容れないものが多々。

たとえば、顧客が契約を切るという話になったとき、当然それを引き止めるために面談とかしたりするわけですが、こういった行為のことを社内ではオルグと称していました。
オルグなんて言葉聞いたのガオレンジャー以来だよ。破邪百獣剣食らわしたろか、と思いました。
もう本当に昭和のカビ臭い概念が服着て歩いてて、肌感覚の違いに引く。何なんですか安田講堂ゲバ棒持って暴れてたんですかあなた達???

また、社長が明らかに怪しげな思想にかぶれており、「遺伝子組み換え食品の表示を廃止しようとする政府の陰謀が!」とか「加計学園問題に隠された政府の真の狙いは!」みたいな怪文書が各営業所の偉いさんに回ってくる使われているカレンダーがよりにもよってニセ科学の極地みたいな「水からの伝言」のやつ、EM菌使った製品のカタログがいらないのに全社員に回ってくる、などなど、一時的にでもサイエンスの学徒だった人間には耐えられない行為の数々が……。
社長がそもそも大変にいけ好かない人物で、会議に現れては下々の者をどなりつけるのが己の仕事と思い込んでいる始末。しかも会議のときにはわざわざ社長秘書に専用の高そうなグラスとなんかやたら小奇麗な瓶に入った水を用意させてお酌させる始末。ギルガメッシュですらFate/ZEROでは手酌でお酒飲んでましたけど????聖杯問答のシーン五百回ぐらい見てこい。

そもそも会議自体も会議として成立しておらず、何が決定事項で何が次回以降引き続き論議する事項なのかがさっぱりわからないというクソみたいな状況。
議事録を取るのは私のような下々の仕事なのですが、「決定事項」とか「引き継ぎ事項」を入力するフォーマットが存在するのに、そこに書くべきことが何かが全然わからないというギャグ。

しかも組織として縦横の連携も全然出来ておらず、顧客と面談するに当たって必要な情報がこっちまで下りてきておらず、しゃーないので面談の場でお客様に確認取ったらあとで「そんなこと聞いたら相手の情報を抑えていないと思われるだろう」と上司に怒られました。
いや情報くれなかったのはアンタですよね????残念ながら僕はシャーロック・ホームズ並の洞察力は持ち合わせてないので、ひと目見ただけで相手がアフガニスタンに行ってたとか分からないんですけど???あなたは出来るの???

また、社内に連絡用のSNSみたいなやつがあるんですけど、業務時間中に誰もそれを確認しないので連絡はほとんどFAXで行われるというアレっぷり。たぶん私が一番やった仕事はFAXの用紙を発注することとほっといたら山みたいに積み上がるFAXを整理することだったと思います。
紙が!!無駄!!!!!

そんなこんなで社内全体がいろんな雑務に追っかけられており、組織がちゃんと動いてないのにやることばかり増えていくので、組織はだんだん疲弊していきます。そして人手が足りないので時間も足りずミスが多発し、それを糾弾するために会議が長引き、ますます時間が空費されていくという負のループ。ついにブチ切れた私は、会議中はポケットにハンドグリップ入れて握力強化に励んでおりました。

まぁそんなこんなで終始イライラしながら仕事しており、前述の上司との折り合いも日に日に悪くなってきていたため、ある日私は完全にぶっ壊れて、出社するつもりで自転車にまたがって会社と逆方向に30kmほど爆走して行方をくらましました。
そしてもう流石に無理、となったので休職から退職のコンボを決めた次第です。
大人になってプーになった僕。はちみつ美味しいです。

とにかく絶対に引き止められたくなかったので、書面で退職届を郵送し、ついでに「発達障害の診断が出てるのでここでの仕事はもう無理」と、ある種ジョーカーとして障害を利用するというちょっとした禁じ手に打って出ました。
しかしそれからも地味に、離職票が届くのにやたら時間がかかる」「8月末日退職、という話だったのに退職日が8月30日だったため、保険料を一か月分余分に支払わされる」などの嫌がらせめいた余波が残っています。
なにより、前の会社も新人教育の環境がアレだったので一ヶ月で飛び出して半年無職やってからのこれなので、会社組織に対する不信感がマックス。
そんな状況で一ヶ月半無職を満喫してさすがに精神が持たなくなってきたので、ようやく転職サイトに登録して新しい職場を探し始めた次第です。今度はとにかく真っ当なところを探したいと思います。
僕はな!ツリ目気味の美少女とか綺麗なお姉さんにいじめられるのは興奮するけど会社にいじめられるのは性癖じゃないんじゃ!!!!

ちなみに、休職している頃にツイッターで元弊社の闇をつぶやくアカウントを発見してこっそりウォッチを続けていたりするんですが、「何度か労基署の査察が入った」「台風の真っ只中で顧客も来ないのに普通に会社開けてた」「いわゆる幹部クラスの社員は管理職扱いで登録されているため実質無限労働状態になっている」「そもそも元弊社はある会社から独立してできたものだが、その会社はブラック的な意味で色々やばいと評判」などの記述が出るわ出るわ。
私が退職を決めたのはあなたのおかげです。こういうことやってそうな人、元弊社で何人か心当たりがありますが、あなたもさっさと逃げてくださいね。

まぁこんな感じなので、なんかブラック企業だってことが表立って明るみになってなくても、やばいなって思ったら逃げたほうが良いですよ、という話でした。

9/3 It's only neet thnigs to do.

明日は台風が接近予定で「電車止まるのに出勤しなきゃダメとかふざけんな」とお嘆きの皆様。
無職ならそんな心配しなくて良いんですよ!!!!

ということで、二年ぶり四度目の無職になりました。
高校球児ならエリートだったのに。
というかニートであることがむしろ安定状態みたいになりつつあり、金属原子が陽イオンになるように、僕はニートになることを性質として運命づけられているのではないかという気がしてきた。
気のせいだと思いたい。

今回の退職理由はメンタルをヤッたからである。二年ぶり二度目。
いや、大学院を中退したのもたぶんメンタルをヤッたからなので通算三度目である。
とにかく僕は円滑な人間関係を築くという機能がはちゃめちゃに破綻しているらしい。
昔から内向的な部分はあったので、当然のように小学生の時はいじめの対象になった。
こないだNHKで放送してた『聲の形』は直視できないくらいに割とトラウマだった。でも結弦きゅんはとても可愛かったと思う。ジャージ+オレっ娘+CV悠木碧は無敵だ。

話がそれた。
しかし、中学になると圧倒的な学業成績でもって周囲から尊敬とドン引きを集めるようになり、人間関係は比較的に安定していった。むしろ心のうちでは周りの人間に「やっとお前ら真っ当になったか」ぐらい思っていたし、高校の時も大学のときもだいたいなんとかなっていた。
とにかく一人で黙々と勉強するとか読書するとか動画作るとか、そういうことが非常に得意だったのである。
潮目が変わったのは、大学院に上がったとき。
卒業研究の頃からあんまり指導教官とか周りの先輩とかとうまく行ってない感覚はあったのだが、そこでついにいろんなものが破綻したらしい。
休学と復学を繰り返して、挙げ句四年間の在籍期限が切れて退学届と共に去ることになった。まだ風とともに去っていればカッコよかったのだが。

その後はフリーターやりながら公務員試験に向けて勉強し、ペーパーテストは楽勝でクリアするのに面接で百パー落ちるという悪夢のような展開を四回ぐらい繰り返して心が折れた。
ニートとフリーターを行ったり来たりしながら、なんとか東京のシステム会社に潜り込んだが、そこでもう一度手酷い挫折を背負う羽目になる。
新人教育の現場がクソみたいなことになっていたからである。具体的に言うと「研修終えたばっかりの人間が新人に教える」というシステムになっており、質問しても要領を得ない答えが帰ってくるばかり。独学にも限界を覚えて、ついにある日ブチ切れて、会社をサボって新宿駅デレステ一周年記念で設置された新宿駅の広告を見に行き、バルトで「君の名は。」を鑑賞してお家に帰り翌日解雇を言い渡された。
この間わずかに一ヶ月半。そこに速さは必要ありません。

「(0M0)<オレノメンタルハボドボドダ!!」と嘆きながら真面目に「もうこれ鬱でダメかも分かんないね……」と思い心療内科に行ったら、鬱ではなかったがある診断がくだされた。
ハバネロさん、発達障害の傾向がありますね」
「えー、あのADHDだかエッチデーデー(©大泉洋)だかいうアレですか?」
「そうですね、どっちかというとASD……自閉症スペクトラムの方みたいです」

人生にじゅうちょめちょめ年にして明かされる真実。
……と言っても、なんとなく疑いはあった。オカンには「あんた昔から落ち着きがなかったし…」とよく言われていたので。ただ、それは年を経るに連れて真っ当になっていた、と思っていたのである。
そんなこんなで明らかになった衝撃の事実。
これが2016年の秋ぐらいの話。

その後も通院を続けながら、何とか勤め先を確保することに成功。
これでようやく僕の人生も安定し始めるかと思ったがそうは問屋が卸さなかった。
ここでも、人間関係構築のヘタクソさと、時々表に出てくる自分のドライさが墓穴を掘ることになる。
最初に指導役についてくれた上司は、もしかしたら僕の発達障害的な一面をもしかしたら見抜いていたのかもしれず、その人の下で働くのはある程度快適だった。もちろん大なり小なりトラブルはあったのだけれど、それでもなんとかやれていたのである。

二年目に入り、部署が変わったあたりで色々弊害が出始めた。
仕事量が増えてヘロヘロになって家に帰る日々が続き、帰宅しても死んだ目でソシャゲのスタミナを消費することしか出来ない。本を買っても積むばかりで、漫画以外は月に2,3冊ぐらいしか読破できないという異常事態(僕にとっては)が続く。家事も全然やる気にならず、ホコリまみれの部屋にぐちゃぐちゃの洗濯物が積み上がっていく。おまけに休日を潰されてライブにいけなくなったり、友人と遊びの都合を合わせるのも苦労する羽目に。
そんな感じでジリジリと精神がすり減っていき、ついに限界を迎えた。
この間、忙しかったので病院に行く暇もほとんどなく、メンタルを再び壊してほぼ一年ぶりに心療内科を受診し、とりあえず休職し実家で療養することになった。その辺の経緯は前書いたとおり。

この一ヶ月あまりの間、積読タワーを崩したり動画を作ったり、ポコポコ湧いてくる小説のネタをとりあえずテキストファイルに書き留めたり、7月に実家にやってきたワンコと戯れたりしながら暮らしていたが、いよいよ休職期間が終わるに当たり、僕は二つの決意を固めた。

まず、今の職場を速やかに辞めること。

そして、自分が「発達障害」であることをちゃんと受け入れて生き方を考えること。

前者は休職する前の時点で既に転職を考えていたので、次の職場を見つけてからにしようという目論見は崩れてしまったが、生命には換えられないので仕方ないしだいたい予定調和。

後者については、診断が下りた時点で「まぁなんとかなるやろ」と軽く考えていたことへの反省もある。
仕事しながら、周りに「常識だ」と言われることと、己が持っている感覚の差に愕然とすることばかりだった。「普通」ってなんやねんと思い悩み、挙句の果てに「僕は人間のふりをしているだけのなにか別の生命体なのでは?」という疑念すら浮かぶ始末で、そんなのが精神衛生上よろしいわけもない。マジで追いつめられていた時は、「僕は人間じゃないんです」と歌い上げるRADWIMPSの『棒人間』を聞きながらさめざめと涙を流していたくらいだった。
学生時代に一定上手くいっていたのは、けっきょく人間関係から距離を置くことが出来ていたからで、仕事していく上ではどうしたって強制的に人間関係を結ばざるを得なくなった途端、破綻を招き続けているのだ、という感覚があった。
それをどうにかしようと思ったら、自分が抱えているものを自覚した上でそいつを上手く飼い慣らしていくしかないわけで、それをやろうと思ったら普通の人と同じペースで仕事をするのは到底不可能だろうと悟った。
尚悪いことに、勉強はアホみたいにできたので最終学歴こそ大学院中退だが、実はそれなりにレベルの高い大学を出てしまっているのである。それが「こいつおそらく仕事できるだろう」という偏見を生み、仕事量の波に飲み込まれて精神を破綻する、という大変まずい流れが出来ているように感じられた。
とにかく人生というゲームの難易度がプレイヤーレベルに対して変に高くなってしまっている状態で、これを是正しないと死に覚えゲーにも限界がある。
だからこそ、「自分には永続デバフがかけられている」ということを自覚してやっていかないと本当に死ぬな、と思ったのである。

そんなわけで、会社側に発達障害の診断が出てるのでこれ以上アンタのところでは働けまへん」ということを5重くらいのオブラートに包んで書面でお伝えした所、8月末付で退職が受理された。
そうして晴れて無職です。
やったぜ。
いやなにもやってないんだけど。

今後の身の振り方については、障害者手帳を申請して障害者枠での就業を目指す、という方向で一旦定まっている。
いやもうほんとに「普通の人」のフリしてその群れの中にまざるの無理、というのはこの数年余りで痛いほど理解したので……。
自分の持ってるハンデを周囲に受け入れてもらうにしろ、ある程度自分で我慢して順応するにしろ、周囲と同化を求められることは本能的に無理なのである。今ならフェストゥムの恐ろしさが本当に理解できるし、これ以上追い詰められていたらマークザインに乗って大暴れしてた可能性があるのでそのへんは適度に距離をおいていかないと本当にまずい。
カウンセラーの先生には「起業とかしたらどうですかね?」というなんかふわっとした提案を薦められていたりもするけれど一旦それは脇に置いておきたいと思う。そんなゆるふわ私大文系学部に通う三年生がコロっと騙されるような甘い話に乗ってる場合じゃねえ。

この話を読んで、僕との友人づきあいを考え直すわ……って人も一定数いるかもしれない。
まぁそれは仕方ないのだ。糾弾したってしゃーないし、その程度で切れる関係ならそこまでだったのだと思うまで。
あとはあんまり腫れ物に触れるような扱いされるのも地味に凹むので、最近撤退戦を強いられている僕の生え際をいじるぐらいの気持ちで扱ってくれたらそれでいいいや、と思います。

とりあえず起業は無理でも自由業ならば、という思いで「ガガガ文庫の新人賞今月末が締切だよな……」と思いながらちまちまラノベを執筆している現場からは以上です。まだ負けてない。

8/18 宇宙よりも遠い場所

気づいたら夏休み(と言う名の休職期間)も2週間を切っている。
この間やったことといえば、積み本タワーをジリジリと崩し、動画を作り、スマホゲーの周回に精を出し……となんかいつもの休日の延長線上にあることばかりで、若干の焦りが(焦る必要特にないといえばないのだけど!)。

というわけでなんか夏休みらしいことをしよう、と思って以前から薦められていた宇宙よりも遠い場所がニコニコで全話無料だったので視聴することに。
ch.nicovideo.jp

「四人の女子高生が南極を目指す」というなんか荒唐無稽にも思えるストーリーに、「青春する」「南極の地で行方不明になった母に会いに行く」「受験の前に何かをする」「友達と一緒に何かをする」とそれぞれの動機付けをきちんと持ち込んだ上で、ご都合主義でない現実的な手段でそれを実現しようと奮闘する様子、関係各所への細やかな取材が伺える観測隊周りの描写が、本当にきちんと構成されていて素晴らしい。
とにかく、土台部分にスキがない。
そして、その上で描かれるのは、メインキャラクター四人のみならず、周りの大人達をも巻き込んだ人間ドラマで、これがもうひどく涙腺をぶっ刺しにくるのである。
キマリの現状への鬱屈も、そこから抜け出すときの恐怖や葛藤も、それを乗り越えて成長していくたくましさも、そこに嫉妬してしまうめぐっちゃんの感情も。
結月の有名人ゆえの孤独も、形のない友情にどこか不安をいだいてしまう思いも。
日向の他人に気を使われたくないとか、己が受けた仕打ちへの謝罪を受け入れて許さないとダメなのか、という思いも。
報瀬の、絶対に南極へ行って「ざまあみろ」って言わせてやるとか、敵がいると強くなれるとかいう不器用な強さも。
吟隊長の後悔と報瀬への複雑な感情も、あるいは大人として現実と必死にあがいていたかなえさんの描かれない奮闘も。
どれもこれも、ひどくグサグサと刺さるのだ。

たぶん気づいたら泣かなかった回なんてないんじゃないだろうか。
特に11話と12話は本当に涙が枯れるほど泣いてしまった。
私自身もあまり人間関係が得意な方ではないゆえ、報瀬と日向の二人に特に感情移入しながら見ていたので、まぁ11話はダメでしたよね。
「ざまあみろ!」とか「ふざけんな!」とか、普段だったら口に出せない言葉だからこそ、効果的に使われるとグサグサと感情を刺す。
あとは12話、三年分のメールが一気に受信されるシーンはたぶんみんな泣いたんだと思うんだけど、ダメですよねあんなん。
三年間止まったままだった報瀬の時間が、ようやく動き出したことを、ようやく彼女が次に進めることを、何よりも雄弁に語るのだから。

13話の余韻を残すエンディングも良かったですよね。
四人で南極に行くと約束して、また四人で行くと約束をする。
その前に隊長がPCに残ってたメールを報瀬の携帯に送るところでもう涙腺ぶっ壊れてたんですけどね!!!アカンやろあんなん。
あと百万円の処理な!あれは報瀬にとって剣であったし同時に呪いでもあったのだと思う。それをああやって置いてこれたのは、もうなんか本当に爽やかな読後感!!!って感じで最高。
ほかにも先述のメールの話とか、観測隊の旗にかかれた似顔絵が笑顔になっているとか、そういうところの演出はたぶん、言葉で語ると野暮になってしまう部分もあって、アニメで物語を綴るという利点と武器を最大限に活かしていたと思う。挿入歌の落ちサビに入るところもタイミング完璧で「くぁー!!くやしい!!」と思わず唸っていた。

「わたしたちは、わたしたちになった」
「思い込みだけが理不尽な現実を突破し、不可能を可能にする」

まさにそういう物語だった。

無料期間は明日までだからまだ未見の人は明日視聴することを強く推奨。いやこれ今年どころかここ五年くらいで最高傑作まであるわ。