阪大まちかね祭 伊藤美来トークショーに行ってきました

みなさん、文化してる?
……などと、ゼントラーディーを前にした歌姫のような、文化の日っぽい挨拶で幕を開けました。

ということで、11月は学祭のシーズンでもあるわけで、大阪大学にて開催されていた伊藤美来さんのトークショーにお邪魔してきました。

恋はMovie(初回限定盤B)(DVD付)

恋はMovie(初回限定盤B)(DVD付)

今回のメンバーは、チケット予約締切の前日まで存在を忘れかけていた私に神がかり的なリマインドをしてくれたしょうひらさんと、帰省のタイミングがバッチリイベントに噛み合ったため緊急参戦したグリグリPというメンツ。
だいぶ早めに会場入りしたため、三人でふつーに学祭を見て回ってエンジョイしてました。
レゴ部の展示がめちゃくちゃ精巧で凄かったり、クイズ研のアタック25で無双したり、「揚げバウム」というカロリーの塊を摂取するなどして前哨戦はすでに絶好調。


そんなこんなで開場時間となったわけですが、ここで一度目の神引きが発生。
会場はおそらく収容人数300名ほどの講義室で、私は整理番号80番台だったのでかなり早めの入場。
しかも「空いてるところに自由に着席してください」ということだったので、あらんかぎりに安全かつハイスピードな歩行で最前へ向かいます。当然ながら最前真ん中は既に人で埋まっていたのですが、両サイドはガラガラ。私は心の中のリトルホンダに従い、ミラン時代の本田の定位置である右サイド最前にポジションを取ります。
そしてあることに気づく。
「……待ってこれ、みっくが入退場のときめっちゃ近いのでは?」
そうです、私のポジションは明らかにみっくが登場しそうなドアの真ん前。
途端に始まる動悸。……だって考えてみてくださいよ、ブラジルの選手でもみっくと接近戦は緊張するでしょ。
そもそも生みっくをこんなに近くで見るのミリオン2nd以来ですよ……?
そして来たる開場時間――。

本当に目の前のドアからみっくが現れた!!!死ぬ!!!
みっく半端ないって!紺のワンピースにポニーテールめっちゃ似合うもん!
そんなんできひんやん普通、そんなん出来る?言っといてや、できるんやったら……!

三年半ぶりに10メートル以内の視界に入ったみっくはやはりめちゃくちゃかわいくて天使でした。
ど真ん中ではなかったのですが、その分天使の横顔が見放題でした。やばかった(語彙力)。

ただの観客として遠巻きに席から見守っていた私でさえこうなのですから、みっくのファンで今回学祭に呼ぶべく水面下で色々奮闘をしてきたであろう司会の人の緊張ぶりたるや想像に難くない。
司会の人(ハマタニさんと名乗っておられた)、存分に「推しを目の前にして語彙力を失うオタク」と化していたのですが、そんな彼を温かく見守りながら終始和やかに展開するイベントとなりました。

まずはみっくの簡単な紹介とインタビューから。
つっかえながらもきちんと調べたのであろう経歴の紹介を読み上げる司会のハマタニさん。
それをきちんと受け止め、質問に答えを返していくみっく。そしてそれを見守る会場。
既にこの時点でイベントの空気感、方向性がいい感じで固まっていきます。序盤から丁寧にビルドアップをして主導権を握っていくバルサのサッカーのようだ!
デビュー当時に学業との両立で苦労したお話など、なかなか聞けない内容も聞くことが出来ました。

続いてはみっくのバースデーイベントでも大好評だったらしい60秒チャレンジのジェスチャークイズ。
観客のジェスチャーを見て何を表現しているのかみっくが答えるというこのイベント、後に聴いたところによるとバースデーイベントでは昼夜の公演で一勝一敗の結果だったそうです。しかし、戦いを経て「パスする」という戦術を覚えたみっくと、観客にもパスをする権利が委ねられたことでポンポンと問題をクリアしていきます。まるでショートパスを小刻みにつないでゴールを目指すバルサのサッカーのようだ!(二度目)
「ツッコミ」「グリコのポーズ」という大阪らしいネタから、「仮面ライダー」という完全にみっく向けの問題、果ては「ワニ博士」という「どうすんだよこれ…」なものまで色々ありました。ちなみにワニ博士は写った瞬間に会場からパスのコールが出てたのが面白かったです。ホンマ何やってんあれ。
個人的には「カブトムシ」というお題で会場のみんなが手を頭の上に掲げたときにみっくが「頭の上にお花が咲いてる!」って言ってたのが可愛かったです。


そして、事前に公募したいろんなシチュエーションの台詞をみっくに言ってもらおうというコーナー。
1.同じ授業で隣の席になった伊藤さんに言ってほしい台詞
2.サークルの先輩(後輩)の伊藤さんに言ってほしい台詞
3.明日で世界が滅ぶとき、二人きりになった伊藤さんに言ってほしい台詞

という妄想力の試されるシチュエーションの数々。3が出たときに「世界観がすごい……」とこぼしていたみっくが可愛かったですね。
最初はくじ引き方式で出てきた台詞を読み上げていたのですが、3のシチュエーションの台詞が意外と少ないため、とうとうくじ引きの箱を開けて「3番の無いかな~」と探し始めるみっく。「これ1番だ」「2番だな~」と一つ一つチェックしながら探しているのが控えめに言ってたいへん可愛かったです。
個人的に各シチュエーションでヒットだったのは、
1.「消しゴムありがとう、埋め合わせっていったら何だけど、一緒に帰ろう?正門で待っててね」
2.「先輩、私アールグレイが飲みたいです。買ってきてください一分で」(※ドS女王様っぽく)
3.「明日世界が滅亡したらジオウが見れないじゃん!」

の三本でした。とくに2番のやつ、あまりにも趣味に合致しすぎていて応募してくれた人に感謝の祈りを捧げていたのですが、終演後同じ会場に居たフォロワーの人だったことが判明してちょっと笑いました。
あと3番、明日のジオウは大学駅伝でどっちみち放送されないんですがそれは……とツッコんだのは内緒。


お次は質問コーナー。こちらも事前に公募した質問の中から厳選した質問に答えていきます。
「おすすめの本は?」という質問には「絵本が好き。特にバムとケロがお気に入り。忙しい日々の中で、読んでるとほっこりする」との回答。僕もオススメです。

バムとケロのにちようび

バムとケロのにちようび

「大学生活でやっておいたほうがいいことは?」との問いには「私もわからないので教えてほしい!やりたいことをやるとかかな?」ということで司会のハマタニさんに話が向きます。「このトークショーがやりたいことだったので頑張りました」と語るハマタニさんに会場からも熱い拍手。

その他記憶にある質問と回答はこんな感じでした。
Q「作詞やレポートなど、書き物のモチベーションはどうやって保っている?」
A「締切が来るので、それに合わせて。作詞をやるときに向けて言葉を貯めていくことはあんまりやらない。一年前に書き留めた言葉を使うのも違うかな、って思うので、基本的に作詞はそのときに感じたものを言葉にする感じ」
作詞されてる曲の歌詞を見返すといろいろ面白い発見がありそうですね?

Q「大学生活で驚いたことは?」
A「講義とか全部自分で決めなきゃいけないし、ホームルームとかもない。属する場所や教室っていうものが決められてないから、自分で動かないと何もないんだなって思った」
それが実は一番楽しかったりするよね!大学の頃を思い出してちょっと懐かしくなりました。

Q「大学で勉強していることが声優のお仕事に役立ったことはありますか?またはその逆とかありますか?」
A「声優として舞台に立つことが多いので、発表とかするときに緊張しないで済む。でも大学で発表するよりもこういうトークショーのほうが楽。みんな優しいし。『自分の意見を発表しなさい』って言われて学生や先生の前で話すほうが緊張する」
大学の時のゼミ発表を思い出したりして胃が痛くなりましたね……。

Q「バンドリのこころが好きなんですが、彼女を演じているときに気をつけていることは?」
A「世間知らずなお嬢様なところもあるけれど、根底には優しさがあると思うので、そういう部分を出せるように頑張っています」
バンドリ、またちょっと始めてもいいかなって気になってきましたがいかんせん体力が足りない。

Q「仕事や大学の授業が急にお休みになったときは何をする?」
A「授業が休講になったときは次のお仕事の資料とか持ってたらその準備をしたりします。あと、2,3日急に仕事がオフになったら、温泉に行きたい」
真面目だなぁ、と感心する私。あと温泉はわかる。超わかる。

そんなこんなで質問コーナーも等身大のみっくらしい回答が聞けて大満足。
相槌を打ちながら時折みっくの答えにコメントを差し挟むハマタニさんがちょくちょく語彙力を失っていたのがたいへん微笑ましかったです。僕も同じ立場だったらそうなるわ。

ラストはチケットの整理番号を使っての抽選会だったのですが、僕もしょうひらさんもグリグリくんも景品を手にすることは叶わず。
……しかし、本当の幸運がこのあとに待ち構えていたことを、三人共想像だにしなかったのでした。
ここからはトークショー終演後のお話です。
面白そうだったけど時間の関係でイベント前に行けなかった射的コーナーでエアガンを打ちまくった後、美味しそうだったマシュマロパイをまだ食べてないなーと模擬店のテントが立ち並ぶ中を歩いていたときのこと。
突然グリグリくんが我々を呼び止めます。
何事かと思って振り返った先には、めっちゃ普通に模擬店で買い食いしてるみっくがいた!!!!!!
……このときばかりは大声を出さなかった私の自制心と、お祭りの喧騒がこの状況を覆い隠してくれたことに感謝せざるを得ませんでした。
真面目な話、ステージの最前なら接近遭遇は予想できます。それでも予測可能回避不可能なんですけど。
でも、まったく予想できない接近遭遇は心臓に悪いからやめて!!!
実際トークショーの中でも「あとで学祭見て回りたいです」と言ってたけど、スタッフさんといっしょにとはいえあんな普通に模擬店回ってるとは思わんやん普通……。
「お仕事を終えて学祭を楽しんでいるのだから邪魔してはいけない」とさっさと退散する我々。本来の目的だったマシュマロパイを買い求めてふと振り返ると。
なんかみっくがこっち来てるー!!!!
これはサビなんで繰り返すんですが、ステージの最前なら覚悟もできます。仮に不意の接近遭遇が発生したとしても、我々はもう良識のある大人だったのでそっとしておくこともできました。
でも、向こうからこっちに歩いてくるのは想定できひんやん普通……。
前を通り過ぎたみっくが、十数メートル先に立って模擬店で買い求めたであろう食べ物を食しているのを遠巻きに見つめる我々。
手にしたマシュマロパイは当然喉を通らない。
「やべえよ……」「マジかおい……マジか」と本当に語彙力を失った挙動不審のオタクそのものの会話しか交わせない始末。
やがてスタッフさんと共にタクシーに乗り会場をあとにするみっく。それを目撃した我々は、自然にタクシーに向かって一礼していました。この日最大の感謝の念を込めて。
その後、会場をあとにするみっくとスタッフさんを責任者として見送りに来ていたであろうイベントの司会者・ハマタニさんにも偶然感謝を伝えることが出来ました。
もしハマタニさんがみっくを学祭に呼ぼうと思い立っていなかったら、しょうひらさんがみっくのチケット応募した?って確認してくれなかったら、あるいはイベント終演後に射的行こうってグリグリくんが言わなかったら、こんなラッキーな接近遭遇はきっとありえなかったでしょう。
かくして、世界はありがとうで回ってるんやな……ということと、みっくが天使であること、しかしてやはり実存する人間であることをまったく思いがけない形で強く実感することになりました。
生きよう。必死に生きてそして死のう……。


その後も気合入った軽音部のコピーバンドの演奏を堪能したり(サカナクションやってたバンドが『シンシロ』『kikUUiki』『Documentaly』の収録曲で固めた超好みのセトリでした)、ISFに参加して飛行機で弾丸帰還した三才駅Pを交えて飯食いながら色んな話したり、たいへん満足のいく文化的休日でした。
やっぱりオタクとしては精神的に満たされることが定期的に必要なんだな……と強く感じました。
これでとりあえずむこう半年ぐらいは死なないで生きていけそうです。
頑張る。