iM@S WAVE SONIC "MILION LIVE! STAGE~LIVE THE@TER WAVE SONIC~"セットリスト解説

昨日をもって、「ニコマスとP」編集部によるフェス形式ニコ生企画「iM@S WAVE SONIC」が全日程無事に終了しました。
出演してくださったプロデューサー皆様に視聴者の皆様。CM公募まつりに参加してくださった皆様。OPやアイキャッチ、ロゴやキービジュアルの制作、生放送担当、その他様々な依頼を快諾していただいた皆様。
本当にありがとうございました。
そして、僕を含めスタッフとして奔走してきた「ニコマスと」P編集部の皆へ。
本当にお疲れ様でした。

全体の感想についてはたぶん我らが編集長から何かあると思いますので(……あるよね?)、僕の方からはこの辺りにしておいて、ミントガムPとともに枠の統括を担当させていただいた二日目のミリオン枠こと「MILLION LIVE! STAGE ~LIVE THE@TER WAVE SONIC~」のセトリ解説を記しておきたいと思います。
だいぶネタバレになっておりますので、「まだ見てないよ!」って人は先にタイムシフトをご覧になることを推奨します。


……さて、「シンデレラガールズとミリオンライブの枠をフェスに設けよう!」というアイデアは、アゥソニの企画が動き出した最初の方からありました。で、ミリオン枠の統括をミントガムPと一緒に任されることになり、まず二人で話し合って決めたのは「色んな作風の人を呼ぼう」ということでした。
そんな具合だったので、オファーに応えて集まってくださったメンバーにも「旧作一本選んでもらって、新作一本作ってください」以上の縛りは特に設けず、「新作は自由にやっちゃってください」とお伝えしました。
結果的に集まったメンバーも、枠に登場したアイドルもバラエティ豊かなものになったんじゃないかと。
それでは、各動画のセットリストにおける配置の意図などを、順番にしたがって以下に記しておきます。

01.【MAD】PRETTY DREAMER【MILLION LIVE!】/プチキーマンP

枠全体のOP的なイメージです。
『PRETTY DREAMER』という曲が冒頭の盛り上げ役に最適であること(中野でのミリオンライブ1stライブのイメージが多分にあります)から、最初に見てる側のエンジンをかけてもらう感じです。
MMD、静止画、OFAの3Dモデルと「色んなミリマス素材」が共存してる動画でもあるので、枠のカラーを端的に表すという意味も込めました。
まずは「みんながよく知っているもの」と「ひと目で分かるキャッチーさ」でハートをキャッチしつつ、これから何をやるのか、というイントロダクションとしての役割を振ったつもり。

02.【ミリマスMAD】 It's role-playing!! 【七尾百合子】/ハバネロP

新作一発目。僕のやつです。コンセプトについてはこっちを読んでください。
ここに置いた意図としては、プチキーマンさんの『PRETTY DREAMER』で作ってくれた勢いを殺さないことがまずあります。
第二に、この動画ならアゥソニを観ているどの層にもある程度訴求力があるだろうという計算もありました。
百合子は昨年のゲーム内のイベント「HAPPY HAPPY PERFORMANCE」における殺人的なボーダーが示す通り、おそらくミリマス内でも屈指の人気キャラです。劇場版にも出演しているので、ミリマスに対する関心の多寡にかかわらず、アイマスが好き」な層に対するアピール力は結構なものを持っている子だと思います。プラス、アゥソニの出演者や視聴者にはロックが好きな人が結構いるので、選曲的にそういった層へのアピールも可能だろうと考えました。
ゆえに、視聴者の全方位にアピールしていく役割を担いつつ次に繋ぐのがこのセットリストにおける役割でした。

03.【馬場このみさん生誕祭】dear...【おめでとうございます】/サトウくんP

アルバムで言えば先行シングル、打線で言えばクリンナップの枠にあたります。
動画の作風としてはポップ寄りなので、画面の雰囲気を前の動画からそのまま引き継げること。
『dear…』という曲そのものの評価が非常に高いこと。またミドルテンポの曲なので、アッパーな『Role-playing』とスローバラードな『奏』の間に配置するのに適していること。
さらに、この動画自体がミリマスの静止画MADPVでもトップクラスのスコアを保持していること。
こうした理由でこの位置になりました。
一発が打てる長打力があり、次に繋げることもできる万能の3番バッターといったところですか。
……なんか全盛期の金本っぽいですね。さすがこのみさん、年長者の貫禄。身長は赤星だけど。

04.【志保生誕祭】奏(かなで)/オレンジパーカーP

先行シングル兼クリンナップ枠、その2です。
アジカンの「ソルファ」で『リライト』と『君の街まで』が並んでるみたいな感じを想像してくれれば分かる人には分かるかな?w
志保の人気・知名度の高さ、動画自体のスコア、曲そのものの知名度に加え歌ってるのが志保役の雨宮さんなのでサウンド面からの訴求力の高さ……等々の理由でこの位置です。加えて、「ここから少しシリアス寄りの雰囲気が増えていきますよ」というアナウンスも兼ねたつもりです。

05.calc/サトウくんP

サトウくんPによる新作。
前の志保とはLTP04で共演した繋がり。最初のセトリではこの後ミントガムPの『パンダヒーロー』が来ることになっていたので、ボカロ曲繋がりで次にバトンを渡す役割も想定した位置です。
動画の内容としては、曲や雰囲気はハイテンポでカッコイイのですが、内容はややシリアス寄りになっていることも含めて、『奏』とその次の橋渡しをやってもらう立ち位置になりました。
事前にミントガムPとセトリについて話し合った際、「サトウさんの動画は世界観がきっちりしてるから、たぶんどこ置いても大丈夫だよ」という結論になったので、難しいポジションでも絶対いけるはずという信頼の結果ですね。
このへんも含めて動画のカラーおよび田中琴葉のキャラクター性と通じる部分があるような気がします。

06a.【ミリマスMAD】 心が歌っているから/ハバネロP

諸事情でミントガムPの動画が流せなくなったので、本来のセトリから直前に差替えになったところです。
「ポップを基本路線にしつつ微量のシリアス分を配合する」というここまでの流れを引き継ぎつつ、「静止画MADコーナーのエンディング」を兼ねる格好になりました。
想定されてたセットリストでは、ここに『パンダヒーロー』が入る予定だったので、『calc』が静止画MADコーナーのエンディング役になって、次からのバラエティに富んだ流れに繋げていく感じだったのですが、やむにやまれぬ事情とはいえこちらに差替えになったことで「静止画MADコーナーがチルアウトしていく」感じの雰囲気になったんではないでしょうか。
なんだかんだで思い出深い動画でもあるので、スクランブル登板という形にはなりましたが、流せてちょっと嬉しかったです。

06b.パンダヒーロー/ミントガムP

ミントガムPの新作。いろんな事情により公開が枠の放送に間に合わなかったので、当日は流せませんでしたが本来の位置取りはここでした。『calc』からのボカロ曲の繋がりを保持しつつ、ここから「静止画MAD以外のいろいろな表現」のコーナーに移動していきますよ、というセカンドオープニング的な役割です。
現時点でニコマスにおけるミリマスPVの主流は静止画MADにあると思うので、結果的に前半はそちらで固めて、後半にいろんな表現の形を見せるというセトリになりました。その境界線が、静止画MADコーナーのエンディングを意識した『心が歌っているから』と、いわば「チャレンジ&バラエティコーナー」とも言うべきパートのオープニングっぽい『パンダヒーロー』である場合は、ラインの引き方は同じでも見え方が違ってくると思います。興味がある方はその違いを実際に楽しんでみてはいかがでしょうか。

07.【春日未来】たくさんの いっぱい と ぜったい【秋月律子】/プチキーマンP

プチキーマンPの新作。期待は裏切らず予想は裏切るという感じで、先述した「チャレンジ&バラエティコーナー」の盛り上げ役を担当してもらうポジションです。
ある程度ミリマスのPV動画を見ている層には「プチキーマンPといえば公式曲で静止画MAD」という印象が強いと思います。僕もそうでした。なので、参加メンバーで「最初にどういうものを作りますか?」という話し合いを行った時「インスト曲でダンスPV」という回答を頂いた時にちょっとびっくりしました。なので、そのびっくりを視聴者にも味わってもらいましょう、ということで。
「OFAを活用すればこういうことも出来るよ」とか「AS組だってミリオンの仲間だよ」というメッセージも込める感じですね。他にも感じ取れる人にはニヤリと出来るような部分が色々とありますので、詳しくはプチキーマンP本人による解説をご覧くださいませ。

08.【如月千早誕生祭】 Snow White/AltairP

AS組でダンスPVという流れを前から引き継ぎつつ、再びちょっとしっとり系+公式曲に移っていくスイッチの切替を担うポジションです。
AltairPには「旧作は『Snow White』で、新作はもがみんで『蒼い鳥』やります」という風に言ってもらっていたので、AltairPの新旧二作を連続して配置することは初期の段階から決まっていました。
加えて、プチキーマンPには「律子と未来でダンスPVやります」と言われたもので、ならば「流れを引き継ぎつつ、次の動画の伏線も貼れるこの位置しかない」ということに。
あとやっぱり、「ミリオンライブにおけるAS組」の立ち位置を見てもらいたいということは、この前後を含めた三本の流れで強く意識した部分ですね。

09.蒼い鳥【MMDm@ster】/AltairP

AtairPの新作。
MMDと音源編集を最大限に活用した蒼の歌姫の競演です。
もがみんの蒼い鳥音源はゲッサン版コミカライズの限定版に付属のCDからですね。コミカライズ版面白いからぜひ買って、どうぞ。

……さて、先述したように「もがみんで蒼い鳥」というコンセプトを頂いていたので、「なるほどOFAで合わせるのかな?」と思っていたのですが、「千早も入れていいですか?」と言われて「いいですよ」と言ったら出来上がったのがこれでした。正直度肝を抜かれましたね。
「自分の見たいものを作る」というニコマスの原点にあるものが感じられるんじゃないでしょうか。
ラストのオレンジパーカーさんがクレシェンドブルーの要素も含めた内容になっていたので、もがみん繋がりでラス前に置くのは「当然の結果です」。

10.【北沢志保】瞳の中のシリウス-crescendo-/オレンジパーカーP(イラスト:塩浦しおりさん/ピアノアレンジ音源:真昼さん)

オレンジパーカーPの新作。
この枠のエンディングです。ギリギリまでタメてタメて物理(報酬)で殴る動画。
音源があがってきて、途中まで完成した動画を見せてもらい、さてセトリ順を確定させよう……という段階で「これを枠のトリに置かないのは嘘でしょ」てな感じでミントガムPと意見の一致をみました。
生放送のコメントも、放送の裏で通話しながら当日の進行を行っていたスタッフ陣も、感嘆のため息であふれかえってたのはまさしく「計画通り」って感じですね。
この配置を決めた時、ミンガムくんには「一番デビューが新しい人に抑え任せるとか鬼畜だなあ。今年の横浜みたいだ(直喩)」と言われました。セトリを参加メンバーに見せた時も、オレンジパーカーさんがすっごい狼狽してたのをよく覚えてます。
でも結果オーライだからいいですよね!(全力の畜生スマイル)


……ということでミリオン枠のセトリ解説でした。
自分はなんJ発祥の高等遊戯である「打線組んでみた」というのが好きなので、今回のセトリもそんな感じで、可能な限り打線として機能するように意識して順番を考えたつもりです。

ミリオン枠の統括役としては、色々頼りない部分や至らない部分もあり、参加していただいたメンバーや、一緒に枠の統括をしてくれたミントガムPに迷惑をかけた部分も多々あったことかと思います。
反省すべき点は色々あると思いますが(特にビットレート周りの通達ができてなかったというか考えてもなかったのは痛恨でした)ともあれ皆さんの力があって、結果的に素晴らしいステージをプロデュースすることが出来たことは素直に喜びたいと思います。
本当にありがとうございました。

そして、ミリオン枠を見てミリオンライブに興味を持った人へ。ミリオンライブやりましょう。
ミリオンライブの動画を作ってみたいと思った人へ。出来る限りのサポートはします。一緒にニコマスでのミリオンライブの「今」を作りましょう。

今回のこのイベント枠を通じて、そういう人が少しでも増えてくれれば、本当にスタッフ冥利に尽きますので。
僕達の765プロライブシアターは、いつでもあなたをお待ちしております。

ていうか動画作る人増えてくんないと次回同じことやるってなった場合、また僕とミンガムくんが動画の進捗に追っかけられて死んじゃうから!!!

次回があるのかどうかは知りませんが、もしあったら誰にオファー出すのか選択肢多すぎて悩むみたいなことになってて欲しいです。切に。