「iM@S KAKU-tail Party6 2nd night D」担当パートの裏話とか。

「iM@S KAKU-tail Party 6」 2nd night D ‐ ニコニコ動画(原宿)
「iM@S KAKU-tail Party 6」 2nd night D ‐ ニコニコ動画:GINZA

カクテル6二日目、ということで僕の動画は無事公開になりました。とりあえずほっと一息。
まずこれだけは言わせてください。
でんPとカリPは絶対に許さないよ!法廷で会おう!!
げるPは機会があれば残念会やりましょうw

たぶん自分の動画の性質から言って二日目のB・C・Dあたりに配置されるだろうなって思ってたんですがドンピシャでした。
ただこの面子と抱き合わせとは想像もしてなかったよ!!www


さてそんな恨み節(?)はさておきまして動画の話をしましょうw

曲決定までの遠い道

最初にテーマとアイドルをもらった時、「これはやりやすいの貰ったな」っていうのが第一印象でした。
千早は作り慣れているキャラクターでもありますし、「探」というテーマは千早らしいし消化も楽そうだなー、と完全に余裕ぶっこいてたんですが、いざ選曲!というところにいたって問題が発生しました。

ここで思い出してもらいたいのはカクテルのレギュレーションです。
「指定されたアイドルで」「指定されたテーマを」「二分以内の動画にする」
この「二分以内の動画に」がとんでもない曲者でした。

テーマを貰った時まず最初に候補として上がったのはASIAN KUNG-FU GENERATIONの「電波塔」とthe pillowsの「バビロン天使の詩でした。
どちらも前々から千早でやりたいなーと思ってたんですが、いざ曲を短くしてみるとあら不思議。
二分に収まらない……
「1コーラス+Cメロ+ラストサビ」くらいの構成がやりやすくて過不足ない長さだし描きたいものも盛り込めるな、と思ってたんですがそうするとどうしても三十秒ほどはみ出てしまう。
潔く1コーラスにまとめてしまうという手もあったんですがそれでは曲の良い所と、それを通して表現したいことが伝えきれない。
ここから曲を「探」す果てしない旅が始まったのです。
以下ボツにしたアイデア一覧。

・青春Vibration!!/秋山澪日笠陽子
安定のけいおん!ネタ。合作ともキャラ合わせられるしいいかなあ、って思ったんですが前回も澪でやってるし僕がけいおん!とか読まれてる気がしたのでへそを曲げました。
・青い栞/Galileo Galilei
あの花」OP。途中まで割と最右翼だったんですが、ハードルの高さと中身の重さと描かなきゃいけないもののめんどくさに絶望。
・Pretty Wings/TRICERATOPS
二分に収まらず。あとテーマ消化的にも弱い。
・涙のふるさと/BUMP OF CHICKEN
エッセンスを汲み取って動画にしようと思ったら二分じゃ足りない。
・光あれ/坂本真綾
二分じゃ足りない。
・beehive/米倉千尋
ピロウズが曲提供した知る人ぞ知る名曲。二分じゃ(ry
・夢路/nano.RIPE
アニメ「花咲くいろは」挿入歌。どうも卒業ソングっぽい感じがして描きたいテーマと合わず。
はるちはで卒業ネタでも全然良かったんですが、その時は気持ちが全然そっちに向かず……
Mr.Children「Paddle」
あんまりにもポジティブで前向きすぎて千早っぽくないし、やるなら17歳トリオの誰かってイメージしかなくて断念。
・希望峰/STRAWBERRY JAM
アニメ「スパイラル〜推理の絆〜」OP。タイトル的にも千早スパイラルと掛けられるし歌詞も合ってるし面白いかな、と思って途中まで作ったんですが進まなくなってちゃぶ台返し。元のOPが神過ぎてその幻影に負けました。実は完成版の方位磁針はその時の名残。


…と、二桁近いアイデアを思いついてはボツに、思いついてはボツにしてたらすでに締切までの期間が三週間を切っていました。
そんな状態で絶望感に満ちた顔でiTunesの曲をシャッフルしてたら偶然に流れてきたのが今回使用させてもらったandropの「Halo」でした。

anew

anew

「何度でも何度でも君を探すために僕は行くよ」ってサビが聞こえてきた時「これしかない!」と思いすぐに絵コンテ切ってイントロ部分を作成。よしいける!となったので制作にゴーサイン。
結果締切には一週間程遅れることになりましたが何とか完成版を提出することができました。

動画の中身のおはなし。

そんな具合でかなり切羽詰まった状況で作られた今回の動画、運営から与えられたテーマは「探」な訳ですが、自分の中の裏テーマとしては「すれ違いと和解」のようなものを意識して制作しました。
二分という限られた尺のなかだと、どうしても盛り込める内容って限られてしまうので分かりづらくなっているかもしれませんが。

Aメロ部分の背中合わせのカットや反対方向に進む矢印は二人の「すれ違い」を表したつもりです。
理由は仕事のことなのかもしれないし、あるいはもっとささいな理由なのかもしれません。
ただ理由はどうあれそういう状況はどんな時でも、どんな相手とでもちょっとしたきっかけで発生しうると思うのですよね。千早みたいにちょっと頑固な子だとなおさら。
くるくると回って方向が定まらない方位磁石は「どうしていいか分からない」というふたりの気持ちを表したつもり。
千早は一人涙にくれて、一方春香はなんとか千早の方を見ようとしてるんですね。

Bメロで千早が持っている紙切れっぽいのは「家族の写真」という裏設定があります。動画だとぜんっぜんわからないけどね!!w
千早にとっては壊れてしまった絆の象徴みたいなもの。春香との友情もそうなるのではないか、という恐れでもあります。

でもそんな時に千早は、春香の間が抜けてるけどあったかい笑顔を思い出す。
同じ目標に向かって、同じように歌が好きで、今まで歩いてきたことを。リボンが羽に変わるのはそれを表したものです。
今度は千早から歩み寄って、笑顔で再び挨拶をかわして、二人で手をつないで進んでいく。
アイドルとして、歌手としての頂点へと至る険しい距離を。
そういうお話を込めたつもりです。
全部は無理でも、伝わってるといいなw


色彩と画面設計について。
毎回かなり気を使う部分なんですが、今回ははるちはってこともあってが対になるようにかなり意識して配置してます。
赤と青のツートンカラーになってる衣装(レイクサイドパンジー)を選んだのもそのため。
(公式が都合よくはるちはカラーの衣装をデフォルトで作っててありがたかったです)
ちなみに矢印はアニマスOPのパクリです!!
いや、別に意識してそうしたわけではなくて、演出上便利だったので使わせてもらっただけなんですけどね。結果的にそうなりました。


絵について。
制作が遅れたのは選曲とだいたいこのせい。
線の引き方とか塗り方とか、最近色々試行錯誤してるんですが、一番迷ってる時期が製作時期ともろかぶりしてたために、結構な枚数を没にしたり描き直したりしてます。
最終的に「主線はすこしラフの感覚を残しながら、塗り分けはハッキリと」という今回のスタイルに落ち着きました。
それでもやっぱり自分としては不満の残る出来だったんですが、コメントとかで「上手くなった」とか「いい絵だ」って言ってくれているの見ると、少しずつだけど成長は出来てるのかなあ、と。油断せずにさらなる精進を重ねないといかんですね。


作ってる側からするとふらふら迷走しまくってかなりギリギリの状態で作品提出まで持っていった感がある今回の動画ですが、毎度ながら見て楽しんでくれる人がいるというのはやっぱりありがたいし励みになりますね。
とくにリアルタイムでコメントとか増えるしツイッターでもダイレクトな反応があるカクテルだと、余計にそれを強く感じました。
ほんと作ってる時は死にそうになってたんですけどねwwwでも参加してよかったです。

次があるとしたらもうちょい余裕を持って……ってこれ毎回言ってるなーw進歩しねえw
ともあれ視聴者の皆様、きつねPはじめ企画運営の皆様ありがとうございました。

僕の出番はこれでおしまいですがカクテル6はまだまだ続きます。明日の三日目、そして来週末の第二週もお楽しみに…ってことでひとつ。