流星群合作、参加しました。

39度のとろけそうな日が連日続いており、炎天下で悪夢ばかりのプレイボールな日々ですがいかがお過ごしでしょうか。


さて、参加したニコニコ動画流星群合作がつい昨日公開になりました。平日深夜にアップロードされたにもかかわらず、すでに1万再生を突破してぐいんぐいん数字が回っておりますね。やはり多くのニコニコ動画視聴者にとって流星群というのは特別なんだなあと思った次第。
そんな合作ですが、今回私は「雪、無音、窓辺にて。」と「きしめん/ケロ⑨destiny」を担当させていただきました。

■担当パートその1:雪、無音、窓辺にて。

公開10日前の時点で進捗ほぼ0%でした。
言い訳をするのはどうかと思うんですが、だいたい原因はMS合作と並行していたことと、仕事がクソみたいにしんどかったことにあります。そんなこんなで着手が遅れに遅れてしまいました。
核になるアイデアも二転三転。当初このパートが割り当てられたときは「長門有希文学少女だから百合子で作ればええやろ」と大変気楽に構えていたのですが、ミリシタでEScapeのイベントが来た時には「真壁くんメインでEScapeで作ればよいのではないか?」と思い直し、それで行くつもり満々でした。

しかしメドレーの音源を開いたときにとんでもない落とし穴が。
実は私、涼宮ハルヒはかなり大好きな作品で「雪、無音、窓辺にて。」も一時期かなり愛聴していました。なのでそのイメージが強く、「デジタルで図形を駆使しまくった演出でカッコいいの作るか!」と考えていたのです。
ところがメドレーの方はかなりスローテンポに仕上がっており、考えていた演出プランがすべて水泡に帰しました。この時点で公開10日前。
うわああああああマジどうすんだこれええええええ!?(発狂寸前)
用意していたプランが瓦解するのは想定の範囲外だったのでかなり焦りました。もうこれは主催に土下座しかない……と思った矢先光明が。
「凛世!!!!!!!!!!!」
少女漫画を読んでいるカードがあるので、冒頭の歌詞にピッタリ。そしてどこか非現実的なふわっとした雰囲気も曲と合う。これしかねえ!
……ということで猛烈な勢いで製作開始。
放課後クライマックスガールズのノリとSOS団のノリを重ね合わせて、凛世がそこで紡がれた思い出と、プロデューサーへの想いを綴るような構成にしました。
動画に登場する和歌は、朝の挨拶で凛世が下の句をつぶやいているので採用しました。小野小町の有名な歌ですが、最近では「君の名は。」にも登場しましたね。
凛世ってどこか自分の感情を表に出さない部分があるので、「禁じられたワード」という歌詞の解釈として「夢」を持ってきた感じです。
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あとこのカットはかなり綺麗に出来て、かつ凛世の幻想的な雰囲気をうまく出せたのでお気に入りです。
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突貫工事でなければもう少し色々凝れたのかもしれませんが、限られた時間の中で(限られた時間になったのは自業自得とも言えるのですが)やれることは最大限やれたかな、と思います。結果的にシャニマスメインのパートを増やせたので、合作をバラエティに富んだものにする手助けが出来たのではないでしょうか。
とりあえず音源は早めに確認するクセをつけることと、合作や企画は並行して参加するのを控えようと思いました。

■担当パートその2:きしめん/ケロ⑨destiny

こちらは対照的に、びっくりするくらいスムーズに進みました。
なんせほぼ一日で作業が終わったので。

パートが割り当てられた時点で、「きしめん」のパロを主軸にやることは決まっていたので、あとはそれを愚直にトレースするのみ。
それ自体はさほど難易度の高いものではありませんでした。こちとら静止画MADを足掛け四年も作っているので、そこで覚えた基本のテクニックを応用するだけでパロディは完成。
時間がかかったのはロゴの作成ぐらいでしょうか?いい感じのフォントがなかったので、Illustratorで角丸長方形を組み合わせてそれっぽいのを作りました。あとは未来ちゃんへのリスペクトを込めて、元のロゴで黒猫のイラストが置かれているところはスイッチを配置しました。リボンの部分はきしめんロゴパロディのイラレデータを配布しているサイトがあったので使わせてもらいました。
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あの頃は神様のように見えた数々のきしめんパロも、年月による環境の変化と自身の向上があれば手の内にできるということは、なかなかおもしろい経験でした。個人的にはとても良く出来たと思います。

あとはケロ⑨destinyの要素をどうするか、という問題だけ。ぶっちゃけきしめんがかなり完成度高く出来たので、そっちはいっそオミットしてしまっても良いかな、と思ったんですが「なかったらないで文句言うやつが出そう……」という大変ネガティブな感情からなんとかしようと決意。
ここではミリシタのエイプリルフールの素材と、流星群の元曲再現動画が役に立ってくれました。

ぶっちゃけこの動画の該当パートを完コピした格好です。
元動画のカエルとか諏訪子とかのところに、エイプリルフール企画の立ち絵をうまいこと配置してそれっぽい感じに。
地味にぺん吉とチュパカブラの差分を作ったりしていますが、手足の動きを一枚ずつ追加しただけなのでそこまでの手間ではなく。
流石に10年も動画作ってると、「どうやったら手数をかけずにそれっぽく見せるか」という悪知恵だけはきちんと蓄積されていくのですね……(どうなんだそれは)


さて、今回は本当に時間ギリギリの中での制作になってしまい、主催の直井さんにはめちゃくちゃ迷惑をかけてしまいました。
流星群の投稿から10年……ということで自分自身の衰えみたいなものも実感したというか、当時大学生だった頃と同じノリと勢いで動画作ってると死ぬな、というか。
一方で、懐かしさすら覚える曲を今の技術で作る、という試みは大変面白いものでした。流星群が上がった当時はPデビュー間もない頃で、本当に技術も何もない身で企画や合作に呼ばれるわけもなく、それを指をくわえて眺めるばかりだった私が、今こうして合作にお呼ばれして参加させてもらえるというのは幸せ以外の何物でもありません。10年動画をやってきたことというのは決して無駄ではなかったし、そこで得たものもたくさんあったのだな、ということを改めて感じました。
ぶっちゃけ10年で磨き上げられたのは細かい作業を諦めない根性と、それっぽく見せる詐欺のテクニックみたいな薄っぺらさなのがどうにもアレですが……w
これからも、ニコマスニコニコ動画が、僕らの楽しい遊び場でありつづけますように。そんなことを願いながら結びとしたいと思います。

企画モノはとりあえずしばらくお休みだよ、と思っていたら飛び込みで夏コミの同人誌の告知を作って欲しいと言われてあたふたしている現場からは以上です。