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ラブライブとアイマス、ふたつのアイドルアニメの違いってなんだろう。

アイドルマスター ラブライブ! アニメ

ラブライブ!』ではお察しの通り(?)星空凛ちゃん押し、ハバネロです。
ショートカットの女の子好きだからね、仕方ないね。


さて、冬クールのアニメは非常に豊作ですね。おかげで就活のストレスが半分くらいに軽減されている気がします(※あくまで個人の感想です)。
注目作は多くありますが、今回はラブライブ!にスポットを当てて行きたいと思います。

ラブライブ』はアイドルを題材にしたアニメということもあり、開始当初からアニメ版『アイドルマスター』(以下『アニマス』)と比較する声があちこちから上がっていました。
特にダンスシーンに関する比較が多かったようですね。
OPから手描きでカメラぶん回しという「無茶しやがって……」な感すらあったアニマス。対して、ラブライブでは3Dモデルを用いてライブシーンを描くという試みを行なっていました。
そこが主に「アニマスと比べると……」な声を生む理由となった模様。
しかし、「本当に比較するべきはそこじゃないのでは?」と見ている内に思えてきたので、その辺を今回まとめて行きます。

最初に結論から。

さて、『アニマス』と『ラブライブ!』における最大の違いとは何でしょうか?
それは、作中でアイドルたちが依って立つ基盤……「プラットフォーム」の違いだと考えます。
そしてそれが描こうとしているテーマの違いにも繋がっている、というのが僕の答えです。

アニマスにおけるプラットフォームは765プロという「事務所」。
ラブライブにおけるプラットフォームはスクールアイドルという「システム」。

ここから両者の持つテーマ性の違いが導かれていきます。
それでは、それぞれの作品について考察をして行きましょう。

765プロという「場」において、「アイドルとしていかにあるべきか?」を描くアニマス

アニマス(を含めたアイマス全般)で登場する765プロのアイドルたちは、既に「アイドルになっている候補生」として登場します。
第一話でも、既に事務所に所属している、デビューしたてのアイドルとして、カメラマンであるプロデューサーの前に登場しています。

ここで重要なのは、「事務所に所属していて、既にアイドルである」状態なこと。
その状態からスタートし、「事務所として一丸となって、トップを目指していく」というのがアニマスのストーリーの骨子でした。

アニマスでは、各アイドルのキャラクターを各話で上手く掘り下げていくのと同時に、765プロという事務所の存在を非常に大きく描いていました。
物語の後半では非常にそれが顕著だったと思います。
特に、19話〜21話の千早をメインの話と、ラストを飾る春香メインの話が象徴的でした。

765プロ全員で作った「約束」という歌によって再起を果たす千早のエピソードは、事務所という存在の大きさを描くことに成功したと言えます。

そしてさらに春香のエピソードでは、「アイドルとしていかにあるべきか?何故アイドルをやるのか?」というもう一つのテーマに対して、765プロみんなと一緒にアイドルをやることが楽しい!」という回答を用意してみせました。
アニマスにかぎらず、アイマスにおいては「なぜアイドルをやるのか?」というテーマは非常に大きく取り扱われています。
例えば、雪歩なら「臆病な自分を変えるために」であったり、真ならば「女の子として可愛くなりたい」であったり、個人の「こうありたい」という願いと密接にリンクしているのも特徴ですね。
そして、各キャラクターの心の動きとしては「なんのためにアイドルやるんだろう?」ということを「再認」することに重きが置かれていたと感じました。

その一方で、「ファンを楽しませるためのアイドル」というのもきっちり意識されています。13話の台風ライブの回では、「竜宮小町の到着まで、退屈させない最高のステージを!」という意志のもとで素晴らしいパフォーマンスを見せてくれました。
最終話のライブで、春香が会場を埋め尽くすファンに呼びかけるシーンも、その象徴ですね。

まとめると、765プロという場において、自分は職業アイドルとして、また個人として、何を大事に活動していくのか?」をテーマとして描いたのがアニマスであると言えます。

THE IDOLM@STER ANIM@TION MASTER 生っすかSPECIAL カーテンコール

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スクールアイドルというシステムの中で、「アイドルになっていく過程」を描くラブライブ

さて、一方ラブライブでは、アニマスでは大きなテーマとして扱われた「アイドルをやる目的」にはあまり比重が割かれていません。
というか、一話の時点で目的はとてもハッキリしていますよね。
そう、「音ノ木坂学院の廃校を阻止する」ことです。
そのために、学校に多くの生徒を集める手段としてスクールアイドルというシステムを利用し、「アイドルになっていく」姿を描いていくのがこの作品の骨子なのではないだろうかと、五話時点で僕は感じています。

その違いになっているのは、やはり事務所という場の有無なのではないでしょうか。
アニマスにおいては、765プロという事務所に既にメンバーがいて、プロデューサーも居る。また、衣装を作る人、曲を作る人、といったスタッフ陣はその外部に存在している状態です。アイドルとして必要な物はおおよそ揃っていると言って良いでしょう。
ところがラブライブにおいてはそういうものは一切ありません。
メンバーを集めて、衣装や曲を作って、ライブをやって、というアイドルの活動を全て自分たちで賄っていく。
ことりちゃんが衣装作ってたり、スター西木野さんが作曲したり、海未ちゃんが作詞したり、にこ先輩がプロデューサー役としてキャラ作りの重要性を説いたり、といったシーンがきちんと描写されています。
どちらかと言えば、「部活動」に近い手作りのアイドル、といった雰囲気を強く感じます。

また、最初の「ライブ回」の扱いという点でもその違いは明確ですね。
アニマスにおいては3話の台風ライブ回が最初の大きな「ライブ回」だったわけですが、竜宮小町の不在を感じさせないパフォーマンスを披露したことで大成功に終わります。これが765プロの人気上昇のきっかけとなりました。
一方、ラブライブでは3話でライブ回がありましたが、こちらは見に来たのがわずか数人というなんとも寂しい結果。
それでも穂乃香は諦めずにスクールアイドルとしての活動を続けていくことを宣言しましたね。
このように、最初のライブ回はいずれも「大きな一歩」として扱われながらも、「成功への足がかり」と「挫折からの再起」というまったく違ったルートを描いています。
ラブライブのそれは、どちらかと言うとアイドルものとしてのライブ回というよりは、部活ものの「負け試合」の回に近い雰囲気を感じました。
でもそこで諦めずに、「ダメだった、悔しい、けど楽しい!!だから頑張る!!」という穂乃香の決意表明も、部活ものとしての色合いを濃くするのに一役買っている気がします。

アニマスのような「目的の再確認」をする話はない、とまでは流石に言えません。しかし目的がハッキリしていて覚悟完了も済ませているので、おそらく描写としては「頑張っている姿を描く!」ということに拘って進んでいくのではないでしょうか。
ラブライブのアニメは「μ'sというアイドルユニットが出来上がるまでのドキュメンタリーフィルム」という要素がとても強い気がするので、そういう風に展開していくのではないか……という期待が持てますね。

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まとめ

なんだか非常に長く煩雑な文章になった感じがするので最後にざっくりとまとめを。

ラブライブ!』と『アイドルマスター』がアニメで力を入れて描こうとしているものは大きく異なっているように感じます。
「何のためにアイドルをやるのか?」という目的を問い、その答えを見つけ出していく、つまり「自分探し」に比重を置いているのが『アイドルマスター』であると言えます。
一方で、『ラブライブ!』は「学校を廃校にさせない!」という目的のもと、「スクールアイドルとして頑張る姿」を描くことに力を注いでおり、「部活もの」としての要素が非常に強いと感じました。

しかし、「自分探し」も「部活に打ち込む」のも、「青春」という部分で大きく一括りすることができます(些か乱暴かもしれませんが)。
つまりこの両者はアイドル活動に青春を捧げる女の子たちの姿を、それぞれ違った側面から描いている作品と言えます。
そのアプローチの違いこそが両者を比較する際にもっとも重要視するべき部分ではないでしょうか?




……まあそんな難しいことはおいといて。
「青春してる女の子は可愛い」と「アイドルしてる女の子は可愛い」を掛けあわせたら無限大の魅力が生まれるから楽しいね!
どっちの作品も一緒に楽しもうよ!
……で、いいんじゃないでしょうか(台無し)

きっと青春が聞こえる

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