7/18 31字のラブレター

こんな夢を見た。
理髪店(美容院ではない。トリコロールのあのポールがくるくる回る昔ながらの理髪店である。散髪屋と言っても良い)の娘(CV:石原夏織)がある日、家業の手伝いをしていると、髪の美しい見慣れない美人(CV:坂本真綾)が来店する。
彼女のシャンプーを手伝った少女は、その美しさに魅了される。後日、その美人は少女の通う学校に国語教師として赴任する。
その趣味が俳句だと知った少女は、先生にお近づきになるために、彼女の指南を受け俳句を勉強し始めるというストーリーだった。
なんか青春の色が濃い百合アニメを観客としてみている感じで、屋上で先生と友人二名と一緒に俳句の指南を受けている映像がありありと見えていた。
こんな面白い話、なんらかの方法で形にしたいと思うのだが、まずは俳句について勉強しなければならず、オンバトの辛口批評で有名な夏井先生のご著作でも読んでみようかと考えている。あと百合作品を出しても通るような小説の新人賞ってどっかにあるだろうか。識者の皆様のコメントをお待ちしています。


……気づいたらワールドカップはフランスの優勝で幕を閉じ、そしてここ数ヶ月私を悩ませていた某流星群合作の進捗もなんとか片付いた。実質この四日ほどでゼイゼイ言いながら形にした格好で、17日の朝に天啓を受けていなければ今もまだ完成していなかった可能性が高い。
まあそんなグチャグチャの状況ではあるが、面白いものができたとは思うので25日の公開を楽しみにしていただければ。

明日は心療内科へ行く。
もう本気で今の職場にこれ以上居続けられる精神力は持ち合わせていないので、なんとか脱出する算段を確保する道標が出来れば良いのだけれど。
こういう事を言うと怒られるかもしれないが、いまさら履歴書に空白があくことはもう全然どうでもいいし、とにかく苦しみから抜け出せるならなんでもするわ、そう、何でも!という気持ち。
本当にどうにもならなかったら明智光秀ばりに職場に火を放つかもしれないので、なんかその手の放火事件とかあったらアイツついに駄目だったか、と思ってくれたら良いと思う。

7/12 消えぬ炎のモドリッチ

最近絶賛寝不足中である。理由は簡単、だいたいワールドカップのせい。
昨日今日と準決勝の二試合が行われたが、いずれ劣らない名勝負揃いで、仕事がないのをいいことに試合見たあとはアホみたいに寝ていた。

中でも今大会注目なのは、三戦連続の延長を制し、初の決勝に進んだクロアチアだろうか。
ベスト16ではデンマークPK戦までもつれ込みこれを制し、続く準々決勝では今大会のダークホースとして上がってきたロシアと真っ向勝負、こちらもPKまでもつれ込んだ死闘の末にベスト4進出を決めた。
そして迎えた準決勝、若さと勢いのあるイングランドを相手に、先制されながらも無尽蔵とも思えるスタミナで追いつき、ついでに延長を制しファイナルへの切符をもぎ取った。

スポーツ漫画みたいな展開だが、こういうフィクションを超越した現実が時として展開するからサッカー観戦はやめられない。
ドイツ、スペイン、アルゼンチンといった強豪の影に隠れながらも、豊富な運動量とテクニックで中盤をコントロールするモドリッチをはじめ、準決勝で決勝弾を叩き込んだマンジュキッチやサイドを爆走するペリシッチ、負傷してもなおPKを止めたキーパーのスバシッチなど、実は参加国のなかでも有数のタレントを揃えているのが今回のクロアチア
三戦連続の延長を戦い、他国より一試合余分にプレーしている計算でもはや満身創痍だろうが、そのファイティングスピリッツは決勝でも僕たちを熱くさせてくれることを期待してやまない。
なにしろクロアチア代表の愛称はヴァトレニ――彼の国の言葉で「炎」を意味するのだから。
その炎が老獪な守備を敷くフランスを焼き尽くすのか、はたまたレ・ブルーの波濤がクロアチアの炎を消し去ってしまうのか、決勝が楽しみでならない。


しかし一方で動画は全然進んでいない。原曲が好きだからと選んだ担当パートのテンポとリズムが原曲と全然違うじゃん、なのである。マジで困った。だれか助けてくれ。
小説の方はとりあえず当面書くネタを一つに絞ったので、今少しずつ詰めている段階。なんとかモノにできるように頑張りたい所。
というわけで今日は試合がないのでさっさと寝よう。睡眠の重要性!

7/10 小説家になろう

とりあえず上司との面談を終える。
なんか想定していたより偉いポジションの人が出てきたが、とりあえず業務上の困りごとと精神的限界の話を滔々と語り、一旦有給消化の名目で10日間の休みを得ることに一旦は成功した。
その間心療内科の予約をとってあるので、それを武器になんとか退職をもぎ取ろうと画策中。
もうあんなところにおれるか。

しかしまあ上手いこと話を相手方にそらされ続けていた感じがあるので、母上と私の不信感はマッハである。トニー・ジャーが大量のイクスクラメーションマークと共にムエタイアクションで脳内乱舞。

帰りの車の中で母上からこんな提案があった。
「休んでる間に小説の一本も書きあげてどっかに応募したら?」


――俺が代わりにやってやるよ。
任せろって、百合子の夢は、俺がちゃんと形にしてやるから。

ということでハバネロP、小説家を目指すチャレンジが始まりました。
なお流星群合作の進捗はいまだ0%である。間に合うのか。

7/9 メンタルと君主論がぐちゃぐちゃ

久しぶりに日記とかつけることにした。
理由は簡単、先日読んだ三浦しをんの日記エッセイがべらぼうにおもしろかったからであり、自分もこういうのを書いてみるとなにがしか文章力にプラスになるかもしれないという目論見である。

ビロウな話で恐縮です日記 (新潮文庫)

ビロウな話で恐縮です日記 (新潮文庫)

こういうのに影響されやすいことからわかるように僕はミーハーである。沼にハマりやすいのでもはや沼に住んでいるも同然で、ドジョウか何かみたいになっている。

今日は休日であった。色々なものを犠牲にし、会社の連絡先を着信拒否に突っ込むことで得た休日であった。その経緯については後述するが、したがって出かけることにした。
目的は同人誌を買い漁ることと、先日公開されたMS合作の作業が佳境に入っていた関係で見逃していた映画『ハン・ソロ』を観に行くことである。
同人誌狩りの方はまあまあの戦果。一番欲しかったあかめ先生の百合子本は店頭で発見できなかったが、五十嵐響子ちゃんの薄い本をいくつかと、ロゴの作り方に関するデザイン系のものを二冊購入。後者はいつか役に立ってくれると良いと思う。

さて、本日のメインテーマだったハン・ソロだが、なかなかの出来だった。
個人的にはやはりチューバッカとハンの二人がミレニアム・ファルコンの座席に並んで座るシーンが印象的。そこでメインテーマを鳴らすのは大変にずるい。一方で、ここまでの行程で完全にチューバッカがヒロインに見えている僕の脳内では、ホイットニー・ヒューストンが高らかに「えんだあああああああああいやあああああああ」と熱唱していた。いやマジでハンがチューバッカというバディと出会う物語だからこれ。
……というのはまあ冗談としても、中身としてはコソ泥のクソガキが酸いも甘いも経験してハン・ソロという「一人の男」になる過程がきっちりと書かれていて大変よかった。
ただ個人的には、ランド・カルリジアンの相棒であるアンドロイドL3の精神はどこかにちゃんと残してほしかったという思いがないでもない。「スタートレックX ネメシス」のデータとB4とかみたいにさぁ。僕はそういうのに弱いのである。

あと女は怖い。そして予想もしないあいつがでてきてビックリした。続くんかこれ。もしかして続くんかこれ……?そして繰り返しになるが女は怖い。


そんなこんなでMS合作公開、その反動による惰眠、映画とショッピングという志向のおひとりさまホリデー3Daysだったわけだが、こんなにのんびりしたのはずいぶんと久しぶりだった。
というのも、仕事が大変激務を極めていたからである。正確に言うと今もまさに繁忙期なのだが、ついにメンタルをやってしまったらしくお休みをもぎ取ったのである。

今年の3月下旬から部署が変わったのだが、どうも隣の席に座っているアラフィフのおっさんと私の相性が壊滅的に悪い。僕は「終わりよければすべてよし」を座右とする大雑把の国からやってきた人間なのだが、隣席のおっさん氏はさながら小姑がおっさんの皮をかぶっているかのごとくにねちっこく、僕が最も嫌う「ミスを後出しでねちねち指摘してくる」たぐいの人間であった。後出しジャンケンがかっこいいのはブリーチの世界だけだとジャンプで学ばなかったのかお前は。

そもそもうちの職場はどうにもブラックの色が濃く、業種上仕方ない面もあるが帰りはてっぺん回る近くになるのは当たり前(その分午後出社なのはありがたい面もあるが)、定刻より早く出社して会議やる日もシフト表に刻まれるのは判で押したように勤務時間7.5hだし、夏場のクソ繁忙期は朝9時から夜11時まで働かされることもあり、それなのにいつでもお給料は据え置きである。
僕はまだ週に2日の休みをもらえているから良いが、上の人間は週休1日で働き詰めであり(これでも違法でないというのが恐ろしい)、また毎月第一週に発生する日曜出勤のぶんの休日をきちんと補填してもらったことは殆ど無い。
クソな職場環境は一定しかたないと捉える向きもあろう。しかし私はそれ以外に大事なものを奪われまくっていた。五歳の頃から推し球団だった阪神タイガースの試合とか、アイマスのラジオとかニコ生とか、私が信仰を捧げる天使であるところの伊藤美来さんの出てるニコ生とかそういうものが一切合切リアルタイムで見れなくなった。
おまけに土曜が休めないのでライブも行きにくくなったし、一度など現地参戦が決まっていたライブを泣く泣く諦めた。
更に言うと正月仕事だったおかげで実家で買ってたワンコの最期を看取れなかったし、生活リズムが合わなかったおかげでいい感じになってた女の子にも振られた。

もう僕のメンタルはぐちゃぐちゃである。
5月の末に体調がめちゃくちゃになり、誰とも話したくなくて引きこもっていたら会社の人間が警察を連れて乗り込んできて死ぬほどびびった。
先週も体調が悪く、今回はきちんと休む旨を連絡したら管理がなっていないと怒られた。無理だわそんなん。
先日いよいよ限界を感じて前お世話になっていた心療内科に電話したら、次に診察ができるのは二週間後だとおっしゃる。
もう死ぬと思った。ならばちょうど台風が来ているので水害に巻かれて死ぬがよかろうと思い、台風の中チャリに乗って飛び出した。せめて最期に実家に挨拶して帰ろうと思ったが、よもや会社の連中が実家にまで触手を延ばしていないとも限らないという不安が脳裏をよぎり実家をスルーした。都合30kmぐらい走ってついにとある駅で立ち往生したので、母上に連絡して迎えに来てもらった。滅茶苦茶怒られた。

翌日仕事の予定だったのでとりあえず家に戻ったが、飯を食って着替えて出社しようとしたら吐き気と嫌な汗が止まらなくなり、なんとも情けないが母上に頼んで休む旨を会社に伝えてもらうことになった。
果たして母上がどんな手練手管をつかったのか知らないが僕は3日間の休みを手に入れ、MS合作の公開にリアルタイムで立ち会えることになった。とても楽しかった。久々に、本当に心の底から楽しかった。

なお、台風の日の逃避行の際、カバンの中に入れっぱなしにしていた君主論は染み込んできた雨でぐちゃぐちゃになった。有栖川夏葉にあこがれて買ったきり読みかけになっていたのだが、どうしたらいいか今も困っている。

今日も映画を見た後、会社の人間が家の前で張っていたりしないかビクビクしながら帰ってきた。
折しも病院の看護師が患者を看取るのが精神的に辛くて20人ほど殺した、という事件がニュースになっていたが、今の僕は彼女の気持ちがほんの少し理解できる。
たぶん、苦痛から逃れる方法が手のうちにあったとしたら、使ってしまうだろうな、と。
かく言う僕も、自分が喫煙者だったなら、今頃は普段常用しているライターで会社を燃やしていたと思う。そうならなかったのは何のプラスにもならないあんな煙よりも、フィクションの方を愛好する人間だったからであり、会社の人間(と呼ぶもおぞましい化け物たち)は僕がオタクであったことに感謝してほしいと思う。

MS合作振り返りとかHearty!!の解説とか


というわけでMS合作「ミリオンライブ!5th st@ge Brand New St@rs!」無事に予定通り公開できました。
何がすごかったかって今回は前日に全部のパートが揃っていたし準備がほぼほぼ終わっていたということだよ!!!!
……と、そんな裏事情はさておき。

当ブログをご覧の皆様、MS合作、お楽しみいただけておりますでしょうか。
なに、まだ見てないって?それはぜひ見てほしい。一時間を僕らにいただければ、あなたの一日がちょっとだけ素晴らしいものになると思います。

今回は合同誌とメドレー合作を並行するという類のない企画で、僕は合作の方の副主催という立ち位置で関わっておりました。
主なお仕事は主催と様々な相談ごとをしたり、主催が連絡取れない人への伝令係です。
というか今回は本当にリアルの状態がいろいろアレで、自分の担当パートすら締め切りをブッちぎって公開日の四日前に仕上がる始末。
副主催としてのお仕事がきちんと果たせていたか、というのはたいへんに不安です。
その分をきっちりカバーしていただいた黒崎P・光線P・R2Pの運営スタッフ各位にまずはありがとうと言いたいです。
また参加者の皆様、本当にお疲れ様でした。そして、ありがとうございました。みんなの最高な動画やイラストのおかげで、僕はいつも笑顔になります。
そして視聴者の皆様、あなたたちの感想やコメントが、僕たちの力になります。最高の時間をめいっぱい楽しんでください。

また、合同誌の方も少しだけお手伝いしました。各アイドルの紹介文を一部担当しております。
様々な事情により僕がどの子を担当していたかは明かせないのですが、最初にサンプルとして作った文章が、5分で考えたにしてはテンプレとしてきっちり整ってて即採用となったことは少しだけ自慢です。
ちょうど合作動画の作業が佳境に入ったところで主催から合同誌の献本が届いて、大変励みになりました。本当にリアルがきつくて死にそうだったので。

そんな状況の中で、たぶん副主催として一番いい働きをしたのは各人の希望を調整して担当パート決める所ではないでしょうか。
ミリオン合作では毎回、アンケートを取って希望調査をし、それを基にして割り振りを決めていくのですが、今回は打ち上げ生放送でも少し話したとおり、その偏りが半端ない状態でした。
参加者に頭を下げて希望調査になかったアイドルを担当していただく、というのは我々としては申し訳無さでいっぱいになるので、できるだけ避けたい所。
今回は僕とミンガムくん(山椒魚さんといったほうが良いのか?)の閃きにより奇跡的にきれいに割り振れました。副主催としての僕が一番輝いていたのはこのときだったのではないかと思います。
その結果がどうなったかは、すでに合作本編を御覧頂いた皆様はご存知ですよね?我ながらいいオーダーが組めたんじゃないでしょうか。
すごいでしょ、最高でしょ、天才でしょ!


■担当パート解説

さて、私は担当パートの希望調査に以下のような回答を提出しました。

第一希望 地球儀にない国(百合子)
第二希望 空に手が届く場所 (麗花)
第三希望 Hearty!! (恵美)
第四希望 ロケットスター (翼)
第五希望 ローリング△さんかく (桃子

このうち、第一希望については「主催と副主催で殴り合ってどっちがやるか決めようか」と冗談で言い合っていたのですが、ごまPが百合子で希望を出しているのを見て「ごまPに任せよう」という意見の一致を見たのでたいへん平和的に殴り合いを回避することに成功。ごまP is GOD。
そのうえで「麗花さんはノマニキに任せたほうがええやろ」という戦術的判断と、恵美を希望してたのが僕一人だったという現実的事情により、僕の担当パートは第三希望に上げた恵美の『Hearty!!』と相成りました。

もともと『Hearty!!』はMSシリーズでもかなりお気に入りの曲で、また僕の作風にもしっくり来る曲調だったので作りやすそうだな、という印象でした。
加えて多分僕に求められているのは「いつもどおり」なのだろうという判断の元、コンセプトを固めていきます。

まず今回はチャレンジとして「英語部分以外の歌詞字幕を使わない」という縛りを設けました。
しかしそうなった場合、画面をもたせるのに何か別のテキストが必要になってきます。それをゲーム中のセリフだけで賄うのは大変だと思い、別の手を考えました。
その助けになってくれたのは、今回もやはり「歌詞」だったのです。
「小さな失敗なんて誰だってヒトツやフタツ」「今日だって一瞬なんだよ 味わってヒトツ残らず」というAメロの歌詞を見たとき、ふと「失敗は成功のもと」「光陰矢の如し」ということわざが連想されました。
ただそれをそのまま使うのは、ポップな楽曲のイメージと合いません。
その時ハバネロの頭に電流走る――。
「そうだ、英語にしちゃえばオシャレじゃん!」(短絡的思考)
僕は高校時代久保帯人師匠の『BLEACH』を愛読していたため、英語のフレーズをシンプルにズバッと置いたらカッコよくなるだろう、という謎の盲信を持っています。
それに加えて、僕が敬愛してやまないTotoriさんが、MADの中で偉人の格言や古今東西の名作の一説を印象的に引用しているのを真似てみたくなった、というのもあり。

そんな感じで今回は英語の諺や偉人の格言、歌詞などから曲とカードの内容にあったものを集め、使用しました。
そのリストは以下の通り。
f:id:habanero02:20180708074051p:plain
・Life has its ups and downs.
「人生山あり谷あり」

f:id:habanero02:20180708074111p:plain
・Failure makes Success.
「失敗は成功のもと」

f:id:habanero02:20180708074127p:plain
・Time flies, Everything goes.
「光陰矢の如し」

f:id:habanero02:20180708074142p:plain
・The best color is the one looks that good on you.
「最良の色はあなたに一番似合う色」
(シャネル創業者ココ・シャネルの言葉から)

f:id:habanero02:20180708074157p:plain
・Some say love,it is a flower.
「ある人は、愛は花だという」
アメリカの歌手ベット・ミドラーの楽曲「Rose」から)

f:id:habanero02:20180708074222p:plain
・Whenever you smile,you feel happy.
「笑う門には福来る」

f:id:habanero02:20180708074247p:plain
・Keep your eyes on the stars, and your feet on the ground.
「目を星に向け、足を地につけよ」
アメリカ26代大統領セオドア・ルーズベルトの言葉から)

いつも歌詞を引用するときと同様、フォントはすべて同一のものとし、今回は「Aharoni」を使っています。
その他、ゲーム中のセリフはすべてヒラギノ角ゴ」で統一。また、セリフ以外の日本語テキストは一切使わないようにしています。
ちょくちょく私の動画についていた「いつもただ歌詞出してるだけ」というコメントに対して自分なりの回答をしてみたつもりです。
あとは色使いや画面づくりなど、だいたいいつもどおりですかね?感想をたどっていると僕の担当パートはめちゃくちゃわかりやすかったみたいです……w ナデクロさん速攻で気づいてたっぽいし、阿羅他さんたちが声を揃えて「ここハバネロさんや」って言ってたと聴いたときは不覚にも草が生えました。

あとコメントで早々とDASH島が見抜かれていて笑いました。


動画全体のテーマとしては「友達思いで楽しいことが大好きな所恵美らしさ」を表現するということに主眼を置きました。
前回のソロ曲「フローズン・ワード」がかっこいい系だったのに対して、「Hearty!!」はナチュラルな所恵美っぽさというかJKっぽさというか、そういうものが主成分の曲。
それならば、仲間やプロデューサーと一緒に、アイドルとしての日々を全力で楽しんでいる、そんな所恵美を見せていくのが正解だと考えました。
僕は特に恵美担当P、というわけではないのですが、彼女のポジティブで誰に対してもフラットで、かつ誰よりも仲間思いな在り方というのはすごく魅力的だと思っています。
お察しの通り、僕は高校時代に恵美みたいな子と全然接点はなかったのですが、たぶん隣の席に恵美がいたら学校生活がもっと楽しいものになっていたんじゃないかな、とか。
また一方、765プロライブ劇場とニコマス、アイドルと動画製作者という場所や立場の違いはあれど、自分が今いる場所で得た友人関係に強い愛着を持っていることについては、強いシンパシーを覚えたりもしています。
そういえば合作に関わるようになったのも「副主催やってほしい」と主催に頼まれたからだったな、ちょっと行き詰まったときに「なんとかなるってー、とりあえずやってみよ」って言うのが僕の役割になってるな……などなど、今までのミリオンライブ絡みの企画との関わりを考えたら、僕と恵美って意外と似ているところもあるんかもなーと思えて来たりして。

そんな感じで、僕自身の対極にありながらも理解の範疇にある所恵美という女の子のことを、一生懸命考えたつもりです。
その結果が、今回の動画とあのクソみたいに長いEDコメントに籠もっています。
そうした所恵美感については、このSSにもたいへん影響を受けました。製作期間中にこんなん食らったらあかんて。
www.pixiv.net
クラスメイト所恵美概念は凶器。隣の席でシャンプーとか制汗剤の匂いで鼻孔をくすぐられたいし真夏の透けブラをこっそり拝みたいし、宿題とか見せたお礼にライブチケットをもらって劇場公演を観に行って恋に落ちたい。
……なんかアレな方向に脱線しましたが、そんな所恵美の魅力を表現できていたら良いですし、願わくば恵美担当のプロデューサーさんに「よかった」と言ってもらえたら、これ以上の喜びはありません。



次の合作はどうなるのかまだ分かんないですけど、少なくともグリー版のサービス開始六周年にはまた投稿祭やりたい、と主催が言っているので、次はそこが目標になると思います。
今回はいろいろすごい人と並べられて、まだまだ自分には向上の余地があるなと思ったので、藤井ゆきよさんの言葉じゃないですけど、「最高は更新するもの」ですから、まだまだ頑張っていきたいです。
最高を更新する……つまり、伸びしろですねぇ!!!
f:id:habanero02:20180708074810j:plain
本田らしいオチがついたところで、また次の動画とかでお会いしましょう。
次は流星群合作だ!デッドラインまで10日切ってるのに進捗0%!やべぇな……w

対照な二人の対称式――『リズと青い鳥』について

リズと青い鳥見てきました。

なんでしょうこれ、もう最高。
響け!ユーフォニアム2』で、みぞれの感情がオーボエの音に乗っていくあのシーンが死ぬほど好きだったんですが、それをさらにまた美しく磨き上げたうえで見せてもらったことに、感謝しかありません。
あと夏紀先輩がとても美人に描かれていてたいへんドキドキしました。
切れ長の目の美人でどこかけだるげな雰囲気なのが夏紀先輩の外見好き好きポイントなのですが、劇場版は目の作画がさらにいい感じになっていて素晴らしかった……。いやもう昔から思ってたけど三次元の女の子の好みを二次元にブラッシュアップされてぶつけられたらオタクは死ぬ。……などと夏紀先輩トークだけで五千字くらいは行けそうですが、そんな一期からのこじらせ感情をほとばしらせるのが目的ではないので、さっさと本題に入りましょう。


この後ネタバレが大量にありますので未視聴の方はまず劇場へ行きましょう!


■みぞれと希美の対照<コントラスト>

TVシリーズ響け!ユーフォニアム」の群像劇スタイルから一転し、コンクールの自由曲「リズと青い鳥」のソロパートを担当する鎧塚みぞれと傘木希美にスポットを当てた本作では、二人の対照的なキャラクター性が目立ちます。

快活でよく動く希美と、物静かなみぞれ。
いつもみんなの中心にいる希美と、ひとりでいることが多いみぞれ。
動と静、陰と陽のように対照的な二人の様子は、物語の中で繰り返し描かれていきます。
冒頭の校門から部室までのシーンで、二人の歩き方、靴や楽器の取り出し方、細かい動き方に至るまできっちり対比させて描かれているのは見事でした。
ここで二人が対照的な人間であることをきっちりと印象づけてくるので、全編通してそこに注目しながら見ていく視線が出来上がるのは、さすがに上手いと言わざるを得ません。

また、二人の後輩たちとの関わり方の違いが印象的でした。
最初から同パートの後輩たちに囲まれてフレンドリーに接する希美と、少しずつ剣崎梨々花との距離を縮めていくみぞれ、というのがたいへん良かったです。
特に梨々花が写真と一緒に「ありがとうございました。大好きです」ってメッセージをみぞれに送るシーンが最高ですね。

さて、対照的であるということは、言い換えれば「真逆」であるということでもあります。
希美以外には滅多に心を開かないみぞれと、誰に対してもフレンドリーな希美、というキャラクター性の違いはもちろんですが、やがて来たる大会本番への思いや、曲のモチーフとなっている童話「リズと青い鳥」に対する解釈なども真逆。
いうなれば二人は重なり合わない非対称の存在であることが、繰り返し描かれます。
何よりも、みぞれの希美に対する想いは、希美のみぞれに対するそれとは比較にならないほど大きいものである、とみぞれ自身が思っていること。それ自体はTVシリーズでも描かれていた部分ですが、本作ではみぞれの視線や仕草が、何よりもそれを雄弁に語っていると思います。この感情をTVシリーズで多用したモノローグではなく、動きの演技だけで語らしめたところは、本作の特筆すべき部分だと言えるのではないでしょうか。

■回復する二人の「対称性」―解釈の逆転とハッピーアイスクリーム

そうした非対称性が進路と才能の話に及び、それが原因で二人は言葉をかわす機会を減らし、すれ違っていくのが中盤の展開でした。
その状況を打破したのは、まず第一に二人の「リズと青い鳥」に対する解釈の変化でした。
当初は自身を孤独な少女リズに、みぞれを彼女のもとにやって来た青い鳥が変化した少女に重ね合わせ、「青い鳥を手放すことは出来ない」と言っていたみぞれ。実はその構造は真逆であり、自身が希美に縛られていた青い鳥であることを悟ります。それと同時に、希美の解釈も逆転します。シーンの切り替えを巧みに使いながら、一つのセンテンスを二人で紡いでいくこのシーンは本作におけるハイライトの一つと言っていいでしょう。

そうして曲への新たな解釈を得たみぞれが、持ち前の才能を存分に発揮し、素晴らしい演奏を披露するシーンは涙なしでは見られませんでした。僕は音楽的な知識や素養は殆ど無いので、どの音がどう変わって、というところをつまびらかに語る言葉を持ちません。しかしながら、確かにあのシーンでの演奏は素晴らしいものに変わっていたと感じさせられました。

そしてその後、理科室での希美とみぞれの二人きりのシーン。
お互いがお互いを同じくらい大切に思っていて、同じくらいにお互いに羨望を抱いていたことを自覚し、かつては出来なかった「大好きのハグ」を交わす。この一連の流れで、一見みぞれから希美に向かう矢印ばかりが大きく見えていた二人の関係が、実は希美からみぞれに向かう矢印もおなじくらい大きかったのだ、ということが印象付けられます。
これは、対照的な二人の非対称性が、対称性に切り替わった瞬間です。


もう一つ印象的だったのが、葉月と緑輝の間でかわされていたハッピーアイスクリームというゲームの話です。
二人が同じ言葉を言ったら、「ハッピーアイスクリーム」と言わなければならない。
そして、早く言ったほうが相手にお願いを聞いてもらえる。

この会話を聞いていたみぞれが、ラスト近くでたまたま希美と異口同音のセリフを言い、すかさず「ハッピーアイスクリーム!」と叫ぶのです。実はこれ、作中で二人が異口同音の台詞を言う二回目のシーンですよね。一回目はどこかというと、「リズと青い鳥」に関する解釈が逆転する先述したシーンです。いわば対称性を取り戻した後でもう一回、同じ状況を発生させているわけです。
そして、それに対する希美の返答は「何?アイス食べたいの?」という若干ズレたものなのですが、進路問題ですれ違っていたころとは異なり、ズレてはいてもみぞれにとって悪い感情をもたらすものではない言葉なのがポイント。
互いが音大を受けるか受けないか、ひいてはそれぞれの才能の差に人知れず苦しんでいた時は、そのズレが致命的なすれ違いになっていたわけで、それを乗り越えて「みぞれのオーボエを全力で支える」と告げる希美からは、清々しさを感じました。

と、こうやって見ていくと、リズと青い鳥」という作品はみぞれと希美、「対照」な二人が「対称」性を取り戻す話だったと思えるわけで、このキーワードがハッピーアイスクリームにも通じる「同音異義語」なことにちょっと必然性を感じたり……しませんかね?

■対称式になった二人――disjointからjointへ

と、まあそんなことをつらつら書いてきたわけですが、この話のネタ元にあるのは、希美が図書室で勉強するシーンでちらりと見えたノートの文字だったりします。
このシーン、音大受験を選んだみぞれと普通の大学受験を選んだ希美、それでも二人はどこかで繋がっている――というのがありありと伺えてとても好きなシーンだったりします。

さて、そんなシーンで希美のノートに書かれていたのは「x+y=」「xy=」という二つの式でした。
この等式は「対称式」と呼ばれ、受験数学でもほぼ必修くらいの内容にあたります。
そもそも対称式とはなんぞや、といいますと、「二つの変数(=文字)を入れ替えても変わらない多項式を指します。
特に、二つの文字の和(足し算)と積(掛け算)である「x+y」と「xy」は「基本対称式」と呼ばれます。
このとき、二つの文字を入れ替えても変わらない、つまり「x+y = y+x」であり、「yx = xy」となることは、足し算、掛け算における交換法則(=順番を入れ替えても答えは同じ)ことからも明らかです。

対称式 - Wikipedia

詳しくは上記のウィキペディアなどを見てもらうとして、「二つを入れ替えても変わらない」という対称性は、みぞれと希美、二人の想いの有り様に重なる部分がないでしょうか。
お互いが「自分が相手にだけ抱いている」と考えていた想いを、相手も同じ様に抱えていたことが分かった。
先程も述べたように、それこそが本作のハイライトでありテーマでもあると思います。
二人の思いは「≠(ノットイコール)」ではなく「=(イコール)」で繋がれているのです。

そして、一見「≠」だったものが「=」だったことがわかる、それがこの映画のテーマであることは、映画の冒頭とラストで示される二つの言葉からも分かります。冒頭に掲げられた言葉は「disjoint」。これは「ばらばらになる」という意味です。そして、ラストでは「disjoint」の「dis」が消され「disjoint」という言葉がスクリーンに示されます。「joint」は当然「つながっている」という意味。みぞれと希美、二人を入れ替えたら「≠」で成立し得なかった対称式が、今は「=」でしっかりと繋がれていることがわかります。

つまり、『リズと青い鳥』はたいへん数学的に美しい物語だったんだよ――!!


とか言い出すと「理系キモい」みたいに言われそうなのでこのへんにしておきます。
ただ、数学的な言葉を借りると難解かもしれませんが(じゃあなんで書いたんだというツッコミは置いておく)、「すれ違っていた二人の思いが繋がる」ってことを考えたらもうわかりやすくて最強の王道展開ですよね。
それはきっと、私達の周りに気づかないけど溢れている奇跡であり、それを美しくエモーショナルに描き出してくれるのが山田尚子マジックだ、と個人的には考えています。
つまるところ、またしても監督のかける"魔法"にやられてしまったのだという話でした。

映画『リズと青い鳥』ED主題歌「Songbirds」

映画『リズと青い鳥』ED主題歌「Songbirds」

ハバネロ・光線の風の戦士同盟 第33回終了 & 第34回告知

すっかり月イチ放送になってしまいましたが私たちは元気です。
グリー版ミリオンライブのサービス終了という青天の霹靂もあり、色々とあった一ヶ月でした。
実は裏でこそこそ動いておりますので、五周年になんらかのお知らせが出来たら良いなあと思います。


■コーナー紹介


●図書カード

いわゆふつおた、普通のおたよりのコーナーです。近況報告でもなんでも良いので、お気軽におたよりを送ってください。

●妄想歌姫庭園
百合子に歌ってもらいたい曲や、こんな曲で百合子の動画が見てみたいという曲を募集します。楽曲やアーティストのジャンルは問いません。ようつべやニコニコの動画URL等が添えてあると検索の時に助かりますが、そのあたりは強制ではありませんのでお気軽に。
>第33回の紹介楽曲
・GIVE ME FIVE ! /AKB48
・ありがとう/KOKIA
・月ようびはなにたべる?

●妄想劇場
百合子といえば本、そしてその類まれなる演技力!ということで、百合子に演じて欲しい作品を募集します。定番の小説はもちろん、漫画、戯曲、ドラマ、映画、アニメなどなどこちらもジャンルは問いません。
>第33回の紹介作品
・映画『ラヂオの時間』 鈴木みやこ役

●動画製作の栞
パーソナリティ二名はジャンルは違えど現役バリバリのニコマスP!ということで、動画製作に役立つ知識を視聴者の皆様にご紹介します。また、動画に関する質問メールもお待ちしておりますのでこちらもお気軽に。ゲスト講師をお招きしての特別講座もあるかも?

■おたよりの宛先

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風の戦士の皆様、私たちに力(おたより)を!

■次回の放送予定

12月10日(日) 21:00~
放送日はパーソナリティの都合により変更となる可能性があります。